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2010年6月11日 (金)

師匠セルジオ・レオーネ

師匠セルジオ・レオーネの映画を初めて観たのは中学の頃。テレビ放映されたドル三部作に触れてカッコいい映画を撮る監督だなと思ったけど陶酔するには至らず。

そして大学時代に夕陽をガンマンを見返した時、心の底から陶酔して師匠と崇め奉るに至る。何がツボだったのかと言えばマンガを越えたマンガ演出ですかね。物語中盤、イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフがお互いの帽子を銃で弾き飛ばすシーンがあり、それがもうふざけんな!ってくらい百発百中。このマンガ演出こそが本場アメリカの西部劇をも飲み込んだマカロニウエスタンの原動力だな、と。

それはレオーネのトレードマークとも言える決闘シーンにも言える事で、二人の男が距離を置いて微動だにせず延々睨み合う。荒野の用心棒夕陽のガンマンはそれなりに淡泊で睨み合う時間はせいぜい1分(それでも1分!)。これが続・夕陽のガンマン/地獄の決斗では約5分、ウエスタンに至っては約8分睨み合ってる。しかも恐ろしい事に、動きがほどんとなく睨み合ってるだけなのに緊張感が持続してる。

この睨み合い演出は恐らく黒澤明の椿三十郎が元ネタ(ちなみに本家の睨み合いタイムは約30秒でほとんど無音)。これをもっとドラマティックに再現しようとしたレオーネの最終兵器がエンニオ・モリコーネの音楽で、これが入るとムサい野郎共の睨み合いはオペラ的に壮大なイメージへ変貌する。

またこれも特筆すべき事だけど、常識外れに長い時間睨み合った野郎共の戦いは1秒で終わる。8分持たせて1秒ってそんなの有りかよ!と思いつつ俺の脳内ではドーパミンが出まくる。抑揚とか緩急って言葉があるけど、その究極がレオーネ映画の決闘シーン。だから抑揚や緩急を何よりも重視する俺が陶酔したのも至極当然の話。

よく言われる事だけどドル三部作には深みのある人物描写がほとんど見受けられない。ただ、これは別にレオーネが人物を描けないって訳じゃなく、アホみたいに分かり易い勧善懲悪の物語を作る上でそういう要素を意識的に排除してるんじゃないかな。何しろ夕陽のギャングたちワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカではお釣りが来るほど濃厚な人物描写を魅せてくれる訳で。

当然ながら俺の映画ではレオーネ演出を多くリスペクトしてて逆襲!スケ番☆ハンターズ/地獄の決闘のクライマックスは続・夕陽のガンマンをそのまま再現。三輪ひとみさん扮するアキラの登場シーンはウエスタン、吉行由実さん扮する初代やくざハンター美樹の惨殺シーンは夕陽のガンマン・・といった感じで、重要なポイントはほとんどレオーネ映画が元ネタになってる。参考までに書くと前作やくざハンターのクライマックスは荒野の用心棒をベースにしてて、並べてみるとカットワークから画面構図まで一緒なので双方のDVDをお持ちの方がいたら一度比較していただきたく。

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