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2010年11月28日 (日)

少女には向かない職業

佐藤佐吉さんが絶賛していたドラマ少女には向かない職業全10話を一気見。佐吉さんの書き込みに触れるまで全く知らなかったんだけど、ちょっと調べたらGyaO!の配信ドラマだったのか。そりゃ知らない訳だわ。

オープニングタイトルのナレーションで語られる通り13歳の女子中学生が犯した殺人事件を描いたかなりヘビーでダークな内容。しかしながら青白い炎が静かに燃えるような力強さを感じさせる見事なドラマだった。とにかくホンが良い。役者が良い。更に長廻しを多用した撮影と演出が素晴らしい。世間一般に広く受け入れられる事は難しいかも知れないけど映画好きで、特に映像で何かを表現する事に興味を持ってる人は絶対に観ておくべき。

このドラマを語ろうとしたら長廻し撮影の事は絶対に避けて通れないけど、アンゲロプロスやタルコフスキーといった重鎮も含め長廻し撮影を語る場合、カット自体の長さは特に重要じゃなくカットを割らない事によって何が得られるかに着目しなくちゃいけない。

映像表現には、ここぞという時に重要な一部を切り取りクローズアップでポン!と提示して観る者にその重要性を強調する、或いは短いカットを畳み掛ける事でスピード感を増すモンタージュ理論という映画創世記から長年培われてきた技法がある。長廻しはその技法をかなぐり捨てたスタイルだから当然、失われる物は多い・・けど、得る物も大きい。それはリアリティだったり臨場感だったりするんだけど、このドラマに関して言えば緊張感だと思う。6話のラブホのシーンや9話のラストカットで観られる長廻しの緊張感は尋常じゃない。

特に9話のラストカット。あの7分を軽く超える長廻しを見つめていると不思議と感情を揺さぶられ涙が出てくる。確実に泣けるシチュエーションじゃないのに何故か泣けてしまう。初見の時はその訳が分からなかったんだけど、数回見直して分かったのは緊張感と同時にある種の開放感が得られるからだと思う。これはもうドラマを観ていただかないと始まらないので興味がお有りの貴兄は近所のレンタル屋かTSUTAYA DISCASで借りて是非ご覧頂きたい。全くの主観だけど、9話のラストカットにおける長廻しの素晴らしさはアンゲロプロス諸作品に匹敵すると言っても過言じゃない。

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