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2013年6月 2日 (日)

森恵@マウントレーニアホール渋谷 2013/06/02

130602

これ、マウントレーニアホールの関係者が通行人や建物へ入る客に路上で配ってたHOT EXPRESS号外。まずコレクター的には折ったりせず美品のまま家へ持ち帰る事を考える訳だけど、A3版ほどの大きさなので痛めずに持ち帰るのも結構骨が折れる。取り敢えず3枚ほど貰って丸め、会場前に置いてあった寺岡呼人のチラシを巻き、会場でセロテープを一切れ貰って止め、筒状にして大事に持ち帰ってきた。うち2枚は縁に少々痛みが出来てしまったけど1枚だけはミント・コンディションでファイリングに成功。しかしミントなんて言葉、久々に使ったな。

そんな事はさておき表題の件。もりめぐさんの春ツアーファイナル2Daysの2日目は全曲カバーの初日とはうって変わり全曲オリジナル。セットリスト的には全国ツアーとほぼ一緒で、中盤のカバー曲がオリジナル曲に差し替えられた事と、幾つかの曲順がシャッフルされた事を除けば仙台公演と何ら変わらず。大きく変わった点があるとすれば仙台公演後プログラムに加わったという無茶ぶりコーナー。これは各会場ごとにお題を決め、それにまつわる単語を客やスタッフやサポートメンバーが挙げていき、その単語を活かしてもりめぐさんが即興で歌を作る企画。

渋谷では若かりし日の恋愛というお題で、6月に誕生日を迎える客10余名が選出され各々がセンター街とか夜明けのカラスとか初めて手を繋いだとか、そういう言葉を挙げていく。そのメモ書きを見ながらもりめぐさんが歌うんだけどこれが信じられないほど高い完成度で、そのまま音源化してアルバムの1曲に加えても全く違和感ないレベル。ある程度は事前にこういう曲調で行こうとか決めてると思うけど、使う単語自体はその場で決まる訳だから並大抵の才能じゃ成し得ない神業。シンガーソングライターって凄えと心底思った。

トータル的な展開も仙台公演と同じで、オープンカーで歌詞の一部を渋谷に変えたり、運命にさよならで椅子に座った客に腰振りを要求して立たないと腰振れないでしょ!とスタンディングを強要する流れも一緒。だから俺の中で春ツアー初日の仙台と千秋楽の渋谷2Days2日目は等価値だった。Wアンコールまでは。

初日のライブも凄く良かったけど拍子抜けしたのはアンコールが終わった瞬間、誰一人Wアンコールを求めず帰り始めた事。もりめぐさんがWアンコールに応えてくれるアーティストだという事は周知の筈だし、実際1月のSHIBUYA-AXでもWアンコールに応えたよね。仙台では無かったけどあの時はサイン&握手会が控えてたからWアンコール無しでもいいやと思っちゃうのも納得出来る。でも昨日の帰りっぷりはねえ・・

そんな訳で昨日のレビューでもちょっと苦言を垂れた訳だけど今日の客は偉かった。客電が上がってもBGが鳴り始めてもアンコールの手拍子を止めない。さすがにたまりかねてもりめぐさん再登場。しかしながら当初もう1曲歌う気はなかったらしく、感謝の意を述べる為だけに現れた感じだった。そこからは客ともりめぐさんの根比べ。歌はまた何処かの会場で・・と諭すもりめぐさん、納得いかずアンコールを迫るオーディエンス。これでしょ! ライブは!!

そもそもライブってのは予定調和じゃないからこそ面白い訳で、更に言えば俺ら客のノリ如何でどうにでも変えられるんよ。20代前半の頃、俺はそれを信じて様々なライブハウスで大騒ぎを繰り返すロックフリークだった。それこそ俺が率先して会場全体を盛り上げたと自負するライブが幾つもあったし、今日は久々にその時の感覚が甦った。もう、20数年ぶりに大声で煽ったねえ、ガキの頃みたいに。で、そういう騒がしい奴が一人でも居ると他の客が便乗し易くなるんよ。そして結果的に300人の火の玉が出来上がり、そうなれば如何にもりめぐさんがSキャラだろうと太刀打ち出来ない訳ですよ。で、遂に根負けしてもう1曲披露する事に。まあ、俺が客に火を付けたとは言わないけど、ちょっと荷担出来たかな~と思ってる。

もりめぐさんがWアンコール曲にセレクトしたのは笑顔でいられるように。仙台では中盤で歌った曲だからWアンコールの為に最後まで取っておいたのかな?と少し思ったけど、前記の通り今回のWアンコールは完全にイレギュラーだったらしい。そして1コーラス歌い終え、2コーラス目を飛ばして大サビへ入る前にもりめぐさんはマイクスタンドの上手側へ立ち位置をずらす。そして、信じ難い事にマイクを通さずアンプラグドで大サビを歌い始めた。その時はギターも生音のみ。実はもりめぐさん、歌う直前に舞台袖へ少し捌けてから再登場したんだけど、多分この事をスタッフと打ち合わせてたんだな。

俺、この歌は恐らく生で20回ぐらい聴いてる。でもアンプラグドで聴いたのは初めてだった。そしてマイクを通さないだけでこんなにも伝わり方が違うのかと愕然とする位に魂を揺さぶられた。あの時の事を思い出すだけで涙が滲み、ディスプレイが見えなくなる。僭越ながら俺、もりめぐさんが歌い始めた時に少しだけ、俺たちはWアンコールを勝ち取ったと思った。でも負けだよ、完敗だ。実際、帰りのロビーには涙目の客が大勢居たし、恐らくみんな俺と同じ心境だった筈。

路上で10回、フリーで5回、ハコで4回もりめぐさんのライブを堪能したけど、あのアンプラグドで歌った短い時間が俺の中でのベスト・パフォーマンスとなりました。もりめぐさん、素敵な歌声を本当にありがとう。今はそれしか言えません。

【森恵 brand new days~Original song~ セットリスト】
1.それだけでいいんだ
2.涙のプール
3.お菓子の家
4.オープンカー
~MC~
5.世界
6.彼方
~MC~
7.打ち上げ花火
8.確固たるもの
~MC~
9.路上の鳥
~MC~無茶ぶりコーナー~
10.運命にさよなら
11.傷
12.キミニハ薔薇ヲ
13.brand new days

[アンコール]
14.キミ
15.はじまりは涙

[Wアンコール]
16.笑顔でいられるように

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