ロボコップ(2014)
いやあ、予想してたより断然良かった。もっと酷い劣化コピーを想定してたから結構いいじゃんって感じで楽しめてしまった。
取り敢えずバーホーベンの大傑作を超える事は不可能なのでそこまでハードルを上げず、まずオリジナルへの敬意と愛がどれだけ感じられるかを評価基準として観始めたら冒頭でいきなりオリジナル版のテーマソングが流れ出し、思わず心の中で親指を立てた。
また、オリジナルでは会話の中でしか出てこなかったED209の軍事利用風景や、回想でしか登場しないマーフィーの家庭がしっかり描かれて好印象。主軸こそオリジナル版を継承しつつ異なる解釈で世界観を作り上げてる点も買えるし、昨今のリメイク作品群では上位を争う出来かも。俺的には、だけど。
難を言えば、やはり悪役が弱い。オリジナル版のカートウッド・スミスは言うに及ばず子分達の憎たらしさも映画史上屈指の素晴らしさだったのに、今回はそういう魅力的な(ツバを吐きかけたくなる、という意味での)悪役が登場しないのでカタルシスも半減以下。とは言え、オリジナルと比較すればという話なのでトータル的には秀作と言って差し支えない。
ところでエンドロールを観てたらジャッキー・アール・ヘイリーの名前が。俺らの世代的にはがんばれ!ベアーズの不良少年ケリー役で印象深い人。ちょっと気になってプロフィールをweb検索したら人気子役時代から後は伸び悩み、役者として長らく廃業状態だったらしいけど2006年辺りから復活を遂げてウォッチメンやエルム街の悪夢リメイク版、ダーク・シャドウ、リンカーンなんかにも出てる。この4作は全部観てるけど、どの役なのか分からなかったなあ。
で、ちょっと調べたら今回はロボコップをブリキ野郎扱いする教官役か。当たり前だけど子役時代の面影は微塵も感じられないね。ちなみにがんばれ!ベアーズは1976年作だからジャッキーさんは当時15歳。現在52歳らしいから分からないのも当然か。
やはりwebを徘徊するとオリジナル支持派の悪評が結構見受けられるものの俺は好きだし、あの傑作を21世紀的に巧く焼き返した作品だと思う。新生バットマンシリーズに相通ずるダークな哲学が若干含まれてるので、そういうのが苦手な人には勧められないけど良作だと思いますよ。
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コメント
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ジャッキー・アール・ヘイリー懐かしいなあ。同い年だったんだ。テイタム・オニール好きだったんで、彼は嫌いでしたw フィンガー5みたいだったしww 今の写真見たら、全然違いますね。人のことは言えませんが。
投稿: JUMBO。 | 2014年3月26日 (水) 10:34
>JUMBO。さん
わはは。気持ちは分かりますよ。ちなみに俺ががんばれ!ベアーズを観たのは小六の時なので、ケリー君はカッコいいあんちゃんだと思ってました。
投稿: 映ちゃん | 2014年3月26日 (水) 11:51