DAICON3 オープニングアニメ
アオイホノオを観ると昔話がしたくなる・・という訳で今回は表題のDAICON3オープニングアニメの話。
結構マニアックなネタなので知らない人の為に解説を。これは1981年に開催された第20回日本SF大会DAICON3(DAIは大阪の大、CONはコンベンション、3は通算3回目の大阪大会を意味する)のオープニングイベント用に制作された自主アニメ作品。
アオイホノオの劇中やwikiの記述を参考にすると、当時のSF大会は絶対的に小説の地位が高く、特撮映画やアニメが軽視されていたのでそれを打破する為に運営スタッフの一員だった岡田斗司夫・武田康廣両氏が、大阪芸大在学中で後のガイナックス創立メンバー山賀・庵野・赤井氏らに参加を促し、当時人気だった特撮映画やアニメのキャラ&メカが続々登場するパロディ要素の強い短編アニメを完成させる。
これが多方面で絶賛され、岡田・武田両氏が立ち上げたSF専門店ゼネラルプロダクツでビデオソフトを販売すると1本1万以上の高額品にも関わらず数千本売り上げた伝説の自主制作アニメとして今も語り継がれてる。
今観ると頑張ってる感は伝わるものの驚くほど作画クオリティが高い訳でもないので過大評価じゃね??って思っちゃう人が居ても仕方ないけど、やはり先駆者としての功績が大きい。それまでアマチュアの自主アニメと言えば線画がメインで、金と手間が途方にかかるカラーセルアニメを5分以上というアマチュア作品としては充分な長尺で作り上げた例は無かった筈。それと、SFファンには馴染み深いスタジオぬえ作画のパワードスーツ(宇宙の戦士の挿絵)を初めて動画化したのもマニア受けの要因か。
ちなみに俺が初めてこの作品を観たのは高一の時。アニメに造詣の深い先輩が居て、確か学園祭時期にビデオを見せて貰ったんじゃなかったっけ。だから82年の11月頃か。先のSF大会が81年8月開催だからその先輩、大会直後にゼネプロで販売された高価なソフトを買ったんだな。おかげで限りなくリアルタイムに近いタイミングでDAICON3を観る機会に恵まれた生き証人と成り得たんだからその方には感謝しなくちゃいけない。
で、その時のファーストインプレッションはふーん・・ぐらいな感じだった。まあ、俺はアニメやマンガの世界を目指してた訳じゃなく実写の映画監督を夢見てたし、アマチュアレベルでこれだけの物を作り上げる大変さとか全く知らなかったからね。
但し、その約2年後に観たDAICON4オープニングアニメの完成度には卒倒した。でも4より3の方が良いって人は今も多いみたい。これは前記の先駆者としての評価のみならず3にはストーリー性があるけど4はイメージの羅列でPVっぽいとか、そういう個人的趣味も反映されてるんだろうな。
ついでにこのビデオソフトにオマケで収録されてた庵野秀明氏の自主ペーパーアニメもあったのでリンク貼っておく。アオイホノオでも印象的に登場するけどこれを観ればお分かりの通り、劇中で使われてるじょうぶなタイヤやへたな鉄砲~は再現フィルムじゃなくホンモノの庵野作品なのだ。
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