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2014年12月26日 (金)

ウエスタン村と新宿ミラノ座

仕事でラストショーに参加出来なくても、Twitterで参加者のつぶやきを検索してると劇場の雰囲気がひしひしと伝わってきて参加してる気分にさせられる。SNS万歳だ。

ただ、ミラノ座の語句で無差別に検索してると熱い想いと共にネガティヴな意見もチラホラ目にする事になる。人の考えは千差万別だからいちいち食い付くのも違うと思いつつ静観してるけど一つだけ言及したくなったのはラストショーに来る大勢の人達が日々ミラノ座を利用してれば潰れる事は無かったという記述。

確かにそうかも知れないけど、多くのシネフィルが今ミラノ座へ集結してるのは最期の時だからであって、そうでなければほんの1-2週間前の様に平日の昼間は入って数10人、土日も100人入れば御の字という状況が未来永劫続くのみ。もう新宿ミラノ座は遥か昔にその使命を全うしたというのが俺の考え。

これは一昨年、気まぐれにウエスタン村の廃墟を訪れた時も思った事で、子供達が西部劇ごっこに熱を上げてた時代には多くの観光客で賑わったテーマパークも、西部劇というジャンルが一部マニアの物に成り果ててしまえば未来がない。過疎化し、閉館に追いやられるのも自然の摂理。

映画が娯楽の王様だった6-70年代は話題作となれば土日は千数百の座席が全て埋まり立ち見まで出て劇場前には長蛇の列という盛況ぶりで、新宿ミラノ座の様な大劇場には確固たる存在価値があった。でも90年代に入った頃からイベントや封切り直後を除けば土日でも4-5割の客入り。2000年を超えてから状況は更に悪化し、どのタイミングで劇場を訪れてもスカスカというのが定説になってしまう。

観る側にとっては好都合でも経営側にしてみればあの立地でこの客入りでは維持が難しい事は素人でも分かる。初めて閉館の噂を聞いたのは2007年頃で、あの時も俺は現状を考えたら仕方ないと覚悟を決めたものの何故か持ち堪えた。

次なる存続の危機は2011年の3.11。九段会館では深刻な崩落事故が発生し、東急ミラノビルも少なからずダメージを受けて休業を余儀なくなれる。何しろ築60年近い建物だから九段会館同様そのまま閉館という運命を辿っても不思議はなかった・・けど、ここでもミラノ座は持ち堪える。

しかしながら真正面の東宝ビル完成が間近になり、もはやこれまでいった心境なんだろうなあ。どう頑張っても時代には太刀打ち出来ないよ。むしろ2014年の今日までよく持ち堪えてくれたと敬意を表すしかない。そして昭和のシネフィルとしては存続を望むより最期の時を共にし、深く心へ刻み込む事に注力したい。

しかし5勤なんてあっという間だな。21日の時点では5日間もミラノ座へ逝けないのかと思ったけど、明日の夜勤明けからまた俺のミラノ座通いが始まる。取り敢えず退勤後にネットカフェで一寝入りして13:00~銀河鉄道999大会へ参戦。で、19:00からのアラビアのロレンスは・・う~む・・寝不足で4時間の長尺は辛過ぎる・・でも満席のミラノ座は体感したい・・という事で悩み中。

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