べんてんの遺伝子 としおか@早稲田 弁天町
昨年6月に惜しまれながら閉店した高田馬場の中華そば屋べんてん。あれから約1年の歳月を経て、元店員の方がべんてんの遺伝子を強く受け継いだ新店を早稲田にオープンしたと仕事仲間から聞かされたのは先月末の話。
webで情報収集したところオープンは5月18日。派手な宣伝もなくひっそりと開店したもののラヲタの情報網は凄まじく、元べんてん常連ブロガーがネタにした途端グワッ!と噂が広がり、数日後には開店前から数10人の行列が出来上がる人気店へ一気に駆け上ったそうな。
俺、あまりのフィーバーぶりに怖じ気づいてべんてんのラストダンスへは参加しなかった。でも、またあの美味いラーメンやつけめんが食えるんだったら多少並んでも食いたい。とは言え、開店前から数時間並ぶのは苦痛過ぎる。
そんな訳で今月頭からweb検索やTwitterで状況を見守っていたところ、最近はオープン時に比べると少し落ち着いた感があるので取り敢えず夜勤明けに様子見して、長蛇の列が出来てたら退散、大した列じゃなければ参戦しようと思いつつ早稲田の弁天町へ足を運ぶ。屋号はとしおかなれど、弁天町に店をオープンさせる辺り店主の洒落た姿勢が見え隠れする。決して偶然じゃないでしょ。
店先に到着したのはAM10:10。開店50分前で先客は9人。1回転8人って話だからファーストロットには間に合わなかったけど、この人数なら参戦も大して苦にならない・・という事で列に加わる。ちなみに開店の11:00段階で俺の後ろに20人近く並んでたから開店前の行列は約30人。参考までに書くと10:30位まではトータル15人前後って感じだったから開店30分前位に店を訪れるのが効率良いかも。今日の場合は、だけどね。
10:55から入店が始まり、次ロットの俺は当然外待ち。店に入れたのが11:20頃だから1回転約25分か。単純計算すれば行列が16人なら50分待ち。この回転の悪さは店主が1人で切り盛りしてる為らしい。
この張り紙を見て、事前に情報を掴んでいたにも関わらず両替を忘れてきた事に気付く。やべ~と思いつつ財布の中をチェックしたら万券の他に1000円札が1枚入ってて命拾い。
べんてんはラーメンもつけめんも美味いから毎回どっちにするか悩んでたけど、ここは最も注文する頻度の高かったつけめんをセレクト。並盛り中盛りが同値段で選べるもののweb情報によると並盛り=麺少なめ、中盛り=普通盛り相当という事だったので、何時も麺少なめを頼んでた俺は迷うことなく並盛りを注文。勿論、ネギ抜きコールも忘れない。
いや~、正にビジュアルはべんてんそのもの。器も完全に一緒なので、ひょっとしたらべんてんで使ってた物をそのまま譲り受けたのかも。
肝心の味は・・ なるほど。数多のラヲタが涙を浮かべて食したというだけあってべんてん再現率は9割を超える。モチモチの太麺、魚介系出汁と動物系出汁が複雑に絡み合い、クセになる甘味を持つスープ、短冊切りで濃い醤油味と歯応えのある肉感が絶妙なチャーシュー、全てが及第点。美味い。またこの美味いつけめんに再会出来た喜びを噛みしめる。
とは言え、べんてん再現率をそのままお店の評価に結び付けるのは違う気がする。恐らく店主もそれが目標じゃなくもっと先を目指してるだろうし。俺は海原雄山じゃないから上手く表現出来ないけど、ここのつけめんを食った時に何となくそういう印象を受けたのね。
ちなみにべんてんの元店員さんがオープンさせた店はとしおか以外に3店舗あり、web情報によると3店舗とも変化球が効いてるそうな。恐らくはこことしおかもべんてんの味を軸に独自の路線を切り開いていくんじゃないのかな。
しかし、ここのつけめんが美味かったので他3店舗のべんてん遺伝子も確認したくなってきた。まあ1ヶ月に食えるラーメンは4杯までの誓いを破る気はないので長い時間かけてお店巡りをしていくつもり。
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