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2016年8月31日 (水)

怪獣映画と俺

以前ネタにしたけど俺が生まれて初めて劇場で観た映画は東宝チャンピオンまつり。Wikiで調べると、興行的に成功を収めた東映まんがまつりの二番煎じであると同時に、当時の東宝プロデューサー田中友幸氏がゴジラシリーズ存続の為に立ち上げた企画なんだそうな。

内訳はゴジラの新作&テレビアニメの1エピソードを使い回して数編併映という安上がりなもの。それでも当時の子供たちには人気を博し1969-1978と約10年間継続。俺が観たのは1972年春期の地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン、ミラーマン、帰ってきたウルトラマン 次郎くん怪獣にのる、樫の木モック、みなしごハッチ ママにだかれて、天才バカボン 夜まわりはこわいのだというプログラム。当時5歳、今は亡き中野武蔵野館で観た。

まあ仕方ないけど、確かに劇場で観たという事実とガイガンの造形以外な~んも覚えてない。既にゴジラシリーズはお子様向けコンテンツと化してたし、傑作とも思えないから一度も再見する事なく今に至る。

昭和ゴジラに熱中したのって多分、俺らより1.2世代前だと思う。俺にとって怪獣と言えばウルトラマンに倒される敵キャラという認識で、古いゴジラ映画は観てないし観る機会もない。故に陶酔する対象と成り得ない。1970年代はそんな感じだったな。

時が流れて高校時代。同期に日本特撮映画好きの友人が居て、熱いレビューを聞いてたら感化され、ベストタイミングで古いゴジラ映画の特集上映が催されたので一気に10本ほど観る。

ここで初めて1954年制作の1作目を観たけど、目から鱗なんてもんじゃない。俺、ゴジラといえば子供の味方という強い先入観があった。でもここで描かれるゴジラは人類の敵。・・いや、敵じゃなく自然災害に近いか。とにかく完全なディザスタームービー(古い言い方をすれば動物パニック映画)で、以前から俺が持ってた怪獣映画の悪しきイメージを180度ひっくり返してしまう。

他に上映された作品を列挙するとラドン、モスラ、キングコング対ゴジラ、海底軍艦、モスラ対ゴジラ、地球最大の作戦、怪獣大戦争、キングコングの逆襲、ゴジラ対メカゴジラ。通し券を買ったから1本も逃さず観たな。お子様向け化以後の作品が幾つか含まれてるもののが付かないラドンやモスラは純然たる大人向けドラマで面白かったし、日本の特撮映画を見直すキッカケとなる。

ただ、その直後辺りから俺のアートかぶれが始まったり、1984年制作の新作ゴジラが番宣等を観る限り俺好みじゃなったりで日本特撮映画探求まっしぐらとはいかなかった。後の平成ゴジラシリーズ、ミレニアムゴジラシリーズなんか未だ1本も観てないし。

だから劇場での怪獣映画鑑賞って実は約33年ぶりだったりする。あ、でもハリウッド版GODZILLAやパシフィック・リムは劇場で観てるから国産怪獣映画が33年ぶりって話。そんな俺をも取り込むシン・ゴジラは大した作品だという事ですかね。

で、手元にあるEVAやDAICON FILM版帰ってきたウルトラマンのDVDを引っ張り出してきて再見したり。奇しくもDAICON版帰ってきた~は33年前の作品だけど、アマチュア時代から庵野総監督の描き出す世界観には全くブレがない事を再確認。こうなるとその昔テレビで数話観てギブアップしたふしぎの海のナディアにも再挑戦したくなってくる。

俺も昔に比べたら寛容になったし、食えなかった野菜も相当数克服したから、今のタイミングならナディアも普通に観れそうな気がする。そんな訳で近所のレンタル屋で借りて来ちゃった(ついでにゴジラ対ガイガンも)。さて、今回は最終回まで走破出来るだろうか・・

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