ダンサー・イン・ザ・ダーク
WOWOWで放映されたので約10年ぶりに再見。カンヌでパルムドールをさらったにもかかわらず巷じゃ観た事を後悔する映画、信じられないほど絶望的な結末を迎える映画、二度と観たくない映画等々、有り難くない称号を欲しいままにする超問題作として認知され、評価も見事に真っ二つ。
確かにあり得ないほど酷い話だし、俺自身も初見の時は結構ショックを受けた。ただ、約10年前たった一度観ただけなのに細部まで記憶に残ってて、大好きにはなれないけど傑作だし凄え映画だと当時も正直思った。
時を経て、全体の流れを把握した上で作品の構造を追うように再見すると、改めてこの映画の凄みに圧倒される。但し物語に入り込むと負の連鎖に引っ張られちゃうから冷静に観ないとダメ。如何に悲劇的で救いようがなくても、これは作り話だ、フィクションなんだと自分に言い聞かせつつ観なければ作品の本質に触れる事が出来ない。
そういう点で万人に受け入れられる映画じゃなく、リピーター諸氏へ無理強いしようとも思わない。でも俺は支持派だな。ビョークの個性的かつソウルフルな歌声が心に染み入るし、賛否両論の撮影手法も個人的には好き。
ちなみに再見後、先の語句で後味の悪い作品ランキングをweb検索したら未見で気になる作品が幾つも弾き出されてきたので、気が向いたら後味悪い映画まつりでも催そうかと思ってる。候補作品は隣人は静かに笑う、メメント、ドッグヴィルetc...
しかし相当数のランキングに触れたけど、何故かデ・パルマのミッドナイト・クロスが何処にもランクインしてなくてノット・サティスファイド。俺的にはミッドナイト・クロスこそトラウマになるほど後味の悪い映画No.1なんだけどなあ。
« サッポロ一番 ミルク仕立ての塩ラーメンを | トップページ | 赤い疑惑 レンタル »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント