白い巨塔まつり 取り敢えず終焉
はい、14年遅れで白い巨塔2003年版全話鑑賞。今更感想を熱く語るのもマヌケだけど、観ずに人生を終えなくて良かったと思える秀作だった。繰り返し書くと、1978年版と比較するのは絶対にナンセンス。わずか四半世紀程度の隔たりとはいえ、感覚的に古典文学と現代小説ほどの差違を感じるので。時代のニーズに応えるのは重要な事だし、どちらにも別の魅力があるとしか言いようがない。
とにかく後発の2003年版が絶対的に不利。25年後に同じ物を作っても無意味だし、先陣の印象があまりにも強烈だからイメージを損なってもいけない。その過酷な環境下で大筋を崩さず現代的なアプローチを加え、多くの視聴者に支持される現代劇へ昇華させた関係者各位は賞賛に値する。特に唐沢寿明氏の仕事ぶりが本当に素晴らしい。冷酷な悪党にも関わらず気品があり、何故か憎めない人間性を併せ持つ財前五郎という複雑なキャラクターを、当たり役の田宮二郎さんに負けじ劣らず好演してる。
里見助教授役の江口洋介氏も見事だったなあ。中盤以降、里見先生の良い人っぷりがハートに響き過ぎ、どうしても泣けちゃうから通勤途中鑑賞を諦めるしかなかった。これは脚本のみならず江口氏の功績が大きい。
ただ、Wikiで調べると1978年版関係者の一部は2003年版に難色を示してるらしい。そりゃ、自分の仕事に信念を持ってるだろうから別のアプローチを見せつけられれば面白くないでしょ。これはもう仕方のない話。
ちなみに白い巨塔は劇場用映画1本を含め6回映像化されてる。最新作の韓流ドラマはさほど観たいと思わないけど、全2話で放映された1990年制作の村上弘明氏主演バージョンはちょっと観たい。但しソフト化されてないので今は観られず。
その前に原作読破か。全5巻だし他に読みたい本もあるから、読み始めるのはもう少し先だね。
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