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2020年7月21日 (火)

黒澤明vs勝新太郎

表題のアナザーストーリーズが今夜再放されてたので部分的に観直したけど、勿体ねえなぁの一語。

仮に黒澤さんか勝新さんのいずれかが大人の対応で折れて和解し、その後も現場じゃ色々あったろうけど何とか作品を作り上げたとしたら影武者は映画史上屈指の大大傑作になってた筈。しかしながら我を通す事に於いては業界随一の二人だからこそ袂を分かつ以外の選択肢はなかった。らしいよなぁと思う半面、もし実現してたらって事はどうしても考えてしまう。

いや、現存する仲代さん主演バージョンだってカンヌでパルムドールを受賞するほど世界的に高い評価を得たし実際に良作だけど、あれが勝新だったら作品の魅力は少なく見積もっても数倍、いや数十倍か。返す返すも勿体ない・・

俺ら世代的に実現しなかった夢の競演をもう1つ挙げるとするならば北野武vs松田優作。此方も理想郷の全く異なる二人だから喧嘩別れしておしまいだったろうなとは思うけど、もし実現したらどれ程の傑作が生まれただろうか。

機会ある度に書いてるけど北野監督誕生と優作さん逝去はいずれも1989年で完全なるニアミス。ちなみに北野監督の処女作その男、凶暴につきの封切り日が8月12日で優作さんの命日が11月6日。たった三ヶ月とはいえ歩み寄る猶予はあった。病床の身の上だったろうが優作さんはたけしさんの凶暴を観たんだろうか。もし観てたらどう思ったろうか。この人と組みたいと思っただろうか。

無い物ねだりだけどシネフィルドランカーの妄想は続く・・

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