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2021年5月27日 (木)

狙われた街

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休みの日はBSで録画した4Kリマスター版のウルトラQとウルトラセブンを続けて観るのが習慣化してて、今週はウルトラQがクモ男爵。お子様向けと大人向けのエピソードが混在するウルトラQだけどクモ男爵はバリバリの大人向けで、当時の和製B級ホラー映画を彷彿とさせる良作。

で、ウルトラセブンの方は表題の狙われた街。久々に観たけどやっぱり良い。しかし時代を感じさせるな。あ、ウルトラ警備隊作戦室って喫煙OKなんだとか思ったり。まあウチの職場だって20年ぐらい前はデスクで普通にタバコ吸えたし、世の嫌煙ムードが一気に高まったのは結構最近の話だからね。

しかし傑作の名を欲しいままにする狙われた街だけど、個人の感想を言わせて貰うと傑作と言うより怪作という印象の方が強い。何つーか、とにかく変なのよ。ATG風ウルトラシリーズという表現が適切かもしれない。

狙われた街と言えば代名詞にもなっているのが夕景とちゃぶ台。特にちゃぶ台を挟んであぐらをかいたメトロン星人とモロボシダンの対峙シーンは掟破りと言うよりコンプライアンス違反。反則技と言ってもいい。だからこそ今も語り草になってる訳だけど、この二大要素の功績者がホンを書いた金城哲夫さんか、実相寺昭雄監督のいずれなのかが気になるところ。

関連書籍に触れれば明確な回答がすぐ得られるだろうけど、ここは憶測で話を進める。受け手側が各々勝手に勘ぐるのも楽しみの一つだし。で、俺が思うに夕景は金城さん、ちゃぶ台が実相寺監督じゃないのかな~と。

クライマックスの夕景に関しては恐らくシナリオに黄昏時とかの一文が添えられていたんだと思う。それを受け実相寺監督や美術スタッフが具体化してあの夕焼けイメージは生まれたんじゃないかと。で、ちゃぶ台は誰がどう考えたって実相寺監督でしょ。今でこそ名シーンとして多くのファンに支持されてるものの当時は上層部が飛び上がり、実相寺監督は暫くウルトラセブンの担当を外されてしまったらしい。まあ、当然と言えば当然の結果か。

しかし夕景のバトルシーンってこれがウルトラシリーズ初になるのかな。初代ウルトラマンを全話観てないから知らないんだけど、これだけ語り草になるって事は多分初めてだったんでしょ。で、その遺伝子を庵野秀明監督が継承する、と。思い返せばEVAには夕景のシーンが多い。それも狙われた街のリスペクトなんだろうな。

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