火の鳥 鳳凰編とアラバスター
現在、火の鳥は6巻の望郷編を読み進めてるところ。これまた壮大なスケール感で圧倒される。
余計な情報を掴みたくないから火の鳥に関する情報収集は控えめにしてるけど、サラッと目を通しても鳳凰編(マンガ少年別冊では4巻)が一番人気で評価も高い。人間の業と輪廻転生を描いた一大叙事詩で確かに凄い作品だと思ったけど、今のところ俺の中でのトップオブトップはやはり未来編の終盤だなぁ。もう気が遠くなるほど長い長い時間経過の漫画描写に触れただけで頭がクラクラしてくる。
鳳凰編を読了し、次の復活編へ着手する前にこんなのもヤフオクで落札して読んだり。
手塚先生のドキュメンタリーには負の遺産として何時も登場するアラバスター。ブラックジャックの前に週刊少年チャンピオンで連載されたものの人気が出ず短命に終わった作品で手塚先生本人も全く気に入ってないという。曰く、自分がどん底の時期に描いた作品なんだと。
実際に読んでみると序盤はまあダーク&ヘビーなれどもこれはこれで面白いのでは?と思ったりするのだが、アウトレイジよろしく登場人物がほぼ全員悪人なので感情移入出来ず、連載打ち切りという事情もあるんだろうけど救いようのない結末を迎える。物語展開のみならず以前観たドキュメンタリーでは手塚先生が原稿を見返しながら、こりゃ酷い線だねと自らの絵を批判してた。俺なんかは何時もの手塚タッチとしか思わなかったけど、作者にしか分からない闇の部分が滲み出ちゃってるのかも知れない。
手塚先生のチャンピオン掲載作品を掘り下げるとブラックジャックだけが長期連載で他は短命なのが興味深い。アラバスターは新書版だと全3巻、ブラックジャックは後の読み切り掲載作も含め全25巻、次のドン・ドラキュラが全4巻、七色いんこが全7巻、ミッドナイトが全6巻。他にもあるけど全2巻とか3巻とかそんなのばっかり。ブラックジャックが如何に突出した人気作なのかがうかがい知れる。
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