俺のアニソン史 その3
YAWARA!の放映が終了した1992年から暫くアニメと無縁の生活を送り、久々に観たのが友人に薦められた新世紀エヴァンゲリオン(1995)。実際に観たのは97年頃だから約5年のブランクですか。その間に放映された人気作をちょっと掘り下げてみると美少女戦士セーラームーン、幽遊白書(共に1992)、スラムダンク(1993)辺り。あと、ちびまる子ちゃん放映開始もこの時期か。ちょいちょい観てたけど、おどるポンポコリンはアニソン界の金字塔だよね。他3作は全く観た事ないので何も語れず。
で、EVAだけど主題歌の詞が作品の世界観と直接関係しない傾向は80年代後半から何も変わってないんだなと思わされた。残酷な天使のテーゼや魂のルフランは名曲だと思うけど(パチンカスにとっては尚更)。但しこれは当時のガイナックス作品全般に言える事だしヱヴァンゲリヲン新劇場版でも同じだから、ひょっとしたら庵野監督の意向かもしれない。
EVAには結構ハマったけどそこから裾野が広がらず、過去の庵野作品を少し掘り下げただけでまたアニメから離れてしまう。観た覚えがある作品と言えばデ・ジ・キャラット(1999-2001)だけ。ブリブリの可愛い系キャラなのにシュール系ギャグマンガをリスペクトしてるという妙なギャップがツボに来た。でもショートショートだから主題歌はあってなきが如し。
【追記】
今ちょっと調べたら令和のデ・ジ・キャラットなんてのがあるのか。しかも声優さんがオリジナルと一緒。これは凄え。あとで観なくちゃ。
そこからけいおん!(2009)まで飛んじゃうのか。これも詞の内容と作品の世界観は関係がない。この傾向はなかなかに根強いな。但し登場人物たちが軽音部で奏でる楽曲というコンセプトだからこれはこれで良いのかもしれない。ただ、この辺になると声優さんが主題歌も担当するパターンが主流になったんだなと。全然観てないので詳しくは知らないけどマクロスシリーズがそのスタイルで人気を博したらしいから、それが業界の新機軸になったのかも。
ちょっと京アニ作品のクオリティにやられて過去作を掘り下げたのがこの時期で、涼宮ハルヒの憂鬱(2006)とかも観たけど主題歌の傾向は似たり寄ったり。まだ詞の内容と作品の世界観は切り離された物が多く一抹の寂しさを感じる。
そして話は一気に現代へ進むけど鬼滅の刃 無限列車編(2020)の主題歌、LiSAさんの炎を聴いた時に長年引きずっていたフラストレーションから一気に解放された。この詞、作品の世界に寄り添ってる。それどころか作品の一部になってる。そこに強い既視感を覚えたのだが解答はすぐ導き出された。これ、ジュリーのヤマトより愛をこめてじゃないか。嗚呼、40年近い時間を経て360度どころか720度回ってアニソンはここへ戻ってきたんだなと。
勿論、その傾向は炎から始まった話じゃない。紅蓮華だって作品に寄り添った詞だし、呪術廻戦(2020)の廻廻奇譚もSPYxFAMILY(2022)のミックスナッツもしっかり作品の世界観をモチーフにしてる。じゃあこの復活劇はどの辺から始まったのか、それを解き明かす為に時系列で辿っていく。
繰り返し書いてる通り、俺は気になった話題作しか観ないのでその少ない引き出しから答えを探す。まず化物語(2010)。エンディングテーマ、君の知らない物語は大好きな歌だけど詞の内容が作品の世界観と合致してない。ひたぎと羽川の事を描いてるという解釈もあるみたいだが眉唾だなあ。もしそうだとしても俺にはそう感じられない。
次に魔法少女まどかマギカ(2011)。これも小洒落たJ-POPって感じで詞と世界観が合致しない。ガールズ&パンツァー(2012)も全話観たけど主題歌が全く思い出せずYouTubeで確認したら似たような印象だったな。で、ラブライブ!(2013-2014)。これもちょっと記憶が曖昧だったからYouTubeでオープニングを観返す。あっ!これは詞と作品の世界観が寄り添い合ってる!! そんな訳で2013年辺りから始まったのではないかと邪推。
なんかもう長過ぎて自分でも呆れるけど次回、昨今のアニソンの巧妙な曲展開について熱く語ってこの連載は終わりにする予定。
つづく・・
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