料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?
表題のリュウジさん著書を読み進めてるけど面白いなぁ。それだけじゃなく凄え勉強になる。俺も食の好き嫌いは多いから化調否定派諸氏にこれ読んで味の素好きになってねとか言う気ないけど、基礎知識なしに先入観で毛嫌いしてる人は読んだ方が良いかもとだけ言っておく。
記述によれば化学調味料という俗称がうまみ調味料へ移行したのは1985年とのこと。化調と言えば切っても切り離せないのが美味しんぼの化調ディスりだけど、ちょっと気になって連載開始時期をwikiで調べたら1983年。マンガの悪影響で化調がイメージダウンした時期と見事に重なる。ただ当時は自然食ブームとかもあったから、世間的イメージが低下してるところへ美味しんぼが追い打ちをかけたってのが実情かも。
しかしながら、その遥か以前に化調をディスった伝説的グルメマンガがある。
包丁人味平。これは最終章となったラーメン祭りの1ページで連載時期は1976年頃か。俺が読んだのは美味しんぼ登場の少し前だったと思うけど、このエピソードに触れて化調にネガティヴなイメージを植え付けられた直後、山岡さんや海原雄山から散々悪口を聞かされ徹底的に感化されて化調の類いを避けるようになった。とは言え当時も今もラーメンが大好物でコンビニおにぎりとか好んで食うし、言わずもがな市販されてる食品の大半に化調が含まれてるから避けても意味ねえと思うに至り偏見は消えていった。リュウジさんも書いてるけど味の素を徹底的に批判してる人がほんだしは愛用してるとか滑稽でしかない訳で。
それでも食卓に化調を置かない時期は続き、久々に使ったのが2014年3月。結構最近だな。この頃から積極的に自炊を始め、どうにもこうにも上手くいかなかったので藁をも掴む心境で使い始め今に至る。それでも味の素じゃなくトップバリュのうまみ調味料を買ったのは最後の抵抗だったのかな。
で、先の記述通りガキの頃はそんなに好きじゃなかったんだけどその理由もリュウジさんの著書に触れて明確になった。要は入れ過ぎてたんよ。極端な話、ラーメンに味の素を大さじ一杯入れたら食えたもんじゃなくなるからね。砂糖や塩をアホみたいに振りかけたら何でも不味くなるのと一緒。
でも適量加えると俺の下手クソな料理がまともに食える代物へ変貌する。正に魔法の粉。嫌いなら仕方ないけど俺は嫌う理由がない。むしろ救いの神と崇め奉り愛用してる。俺の化調観はそんな感じか。
んじゃ続きを読む事に。読みやすいから夕方には読了だな。