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2025年2月 7日 (金)

ちあきなおみ / 喝采 太田裕美 / 木綿のハンカチーフ

おまかせ録画したNHKアナザーストーリーズ ちあきなおみ ~喝采と沈黙の間で~ 視聴。改めて聴いても喝采ってすげえ歌だなと。ちなみにこの曲がリリースされレコ大を受賞したのは1972年。ボクちゃんまだ6歳ですね。当然ながら真価を知るのは相当後の話。しかしちょっと聴きたいなと思ったらSpotifyやYouTubeですぐ聴けるんだから有り難い時代ですこと。

以前マツコの知らない世界でも喝采を取り上げてて、この3分35秒の歌の歌詞はたった220文字で構成されてるんだと。何とまあTwitterのつぶやき2つにも満たない。昔っから無駄にダラダラ長い駄文しか書けない俺なんか平伏すしかないし、ただ単に短きゃ良いってもんじゃないから難しい。極限まで贅肉を削ぎ落とした上でどんな言葉をチョイスするのかが作詞家の腕の見せ所。もう半世紀に渡り語り尽くされてきたから今さら俺がとやかく語るのも野暮な話だけど、

いつものように幕が開き 恋の歌うたうわたしに
届いた報らせは 黒いふちどりがありました

この一節はホントに素晴らしい。時代を考慮すると訃報の電報って事なんだろうがそれを報らせという当て字で表現するあたり古典文学に相通ずるなと。

喝采を別にして言葉のチョイスが見事な昭和歌謡の話になると即座に思い浮かぶのは太田裕美の木綿のハンカチーフ。いや、他にも素晴らしい歌は沢山あるけど何故かこれが筆頭に弾き出されてしまう。

恋人よ ぼくは旅立つ
東へと向う列車で

もうこの一節でノックアウト。都市名なんか要らない、で全てが伝わるという潔さ。更に言えば場所を特定していないからこそ聴き手の想像力が搔き立てられイメージは無限に広がる。なんかもう五七五の17文字で宇宙を表現した偉大な歌人たちのDNAすら感じさせられたり。ちなみに木綿のハンカチーフの歌詞は346文字。喝采よりは多いがそれでも3ツイートに満たないシンプルさ。

逆に昨今のヒット曲は平均680文字の歌詞で構成されてるらしい(これもマツコの知らない世界の受け売り)。まあ言葉の洪水もまた表現の一つだしそこに美学も魅力も感じるから優劣は付けられないけど好みで言うと限られた文字数で勝負する昭和歌謡に軍配を挙げたくなってしまう。俺も古い人間だからこれはもう仕方ないね。

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