僕のヒーローアカデミアと強い奴のインフレ
2年以上前、友人にヒロアカを薦められ一応観始めたもののファーストインプレッションは和製X-MEN(特にファースト・ジェネレーション)って感じで、ヴィラン連合も単なるチンピラっぽくてあまり魅力を感じなかったし、一風変わった学園ドラマとして完結するのかなと思いシーズン2の雄英体育祭辺りで観るのを止めて保留。
そのまま長いこと放置してたんだけど昨年末、気まぐれに続きを観始めシーズン3に入った辺りでこりゃそんな枠に収まるドラマじゃねえぞと考えを改め本腰を入れた途端オールマイトvsオールフォーワン戦でグワッ!とハートを鷲掴みされ、シーズン4の壊理登場以降ノンストップ。
シーズン6-FINALは連休を利用して寝る間も惜しんで一気観し全170話完走。本編中オールフォーワンが弟からマンガは最後まで読めとたしなめられるシーンがあるけど正にその通りだなと反省。今ではジャンプ系アドベンチャー物の最高峰と評するに至る。もう大傑作だわ。
俺が特に魅了されたのは100人を超えるであろう個性的なキャラ達が全員もれなく活躍する展開で、作者さんの創造力と構成力は無限かと思わされる程シビれた。キャラの活かし方や伏線回収も巧いよなぁ。ラスボス戦で主人公が絶体絶命のピンチに追い込まれた瞬間、印象的なキャラを再登場させて回避する展開とかもうヤバい。劇場でガイジンに見せたら拍手喝采間違いなし。俺も自宅で観ながら声出たもんな。
この作品も多分に漏れず強い奴のインフレが発生してるけどそれが破綻せずしっかり完結するのも見事。で、思ったのがヒロアカに限らず様々なアドベンチャー物の定型パターンになってる敵を必殺技で倒したかと思いきや逆に凶暴化して事態が悪化する展開のオリジナルは何だろうかという事。
即座に思い付くのは戦隊ヒーロー物の巨大化する怪人。あれ自体は完全にお約束で緊張感もなく、巨大化しちゃったから仕方ねえ巨大ロボで闘うかって感じだけど、そこを深掘って緊張感ある展開に再構築すればああいう感じなるので恐らくは幼少期に戦隊ヒーローを観てた作者さんが解釈を広げて定番化させていったんだろうなと思ったりして。
少し気になって戦隊ヒーロー物の巨大ロボ初登場が何時なのか調べたら初代の秘密戦隊ゴレンジャー(1975-77)、2代目のジャッカー電撃隊(1978)では登場せず3代目のバトルフィーバーJ(1979-80)が起点らしい。ただ、その前に巨大ロボを登場させたヒーロー物があって、それが東映版スパイダーマン(1978-79)。Wikiによるとここで登場させた巨大ロボのオモチャが好評だったので後のヒーロー物へ引き継がれ定番化したそうな。
勿論これがビッグバンという訳じゃなく何らかのオリジナルが存在するだろうと思いつつ更に掘り下げていくと丁度この時期に公開された2作品が脳裏をよぎる。ひとつはさらば宇宙戦艦ヤマト(1978)、もうひとつはジョン・カーペンターのハロウィン(同じく1978)。いずれにも倒しても倒しても倒れない悪役が描かれてて、この辺が大元になるのかなと個人的には思ってる。あと時代の流れだろうね。ウルトラマンのスペシウム光線や仮面ライダーのキック一発で解決する単純な展開じゃみんな満足出来なくなり多種多様化が進んで今に至ると。
俺も単純明快な勧善懲悪物が好きだったから半端に複雑化した過渡期のドラマはあまり好きになれなかったんだが今じゃそこに一捻りどころか数10捻り加えられて説得力が生まれたから素直に支持してる。例えば悪い奴にも事情があるという展開。昔はこれがホントに嫌いだったけど鬼滅にせよヒロアカにせよ、そこをしっかり作り込んでるからドラマに奥行きがあるし感情移入も出来る。
でもこれってドラマの完成度が高まっただけじゃなく俺自身の変化も影響してるかな。歳食うと色々寛容になり若い頃は認められなかった物もすんなり受け入れられたりするからね。
« NIKE AIR MAX TL 2.5 | トップページ | 電子書籍か、古本か »
この記事へのコメントは終了しました。


コメント