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2019年2月18日 (月)

ボヘミアン・ラプソディ

世評によるとクライマックスが号泣必至という話で、いい歳こいて劇場でオイオイ泣きたくないから牽制してたものの既に封切りから結構経ってるし、夜の地方シネコンなんぞガラガラだからおっさんが泣いてても問題なかろうと思いつつ遅ればせながら鑑賞。結論から言えば目がウルウル程度で済んだから命拾い(?)

初期の不遇の時代とか全く描かれないし、順風満帆なサクセスストーリーがサクサク展開する印象を受けたのは長丁場の朝ドラに付き合い続けてる影響が無きにしもあらずか。メンバーとの軋轢やゲイ問題以外にも苦悩するエピソードが色々描かれた方が作品の重厚感は増すんじゃないかと思ったりしたけど、そういう事すると3時間オーバーの超長編になっちゃうからこれ位が丁度良いのかも。

それでもやっぱりクライマックスのLIVE AIDは文句なしに感動的。もう、ここへ至る為だけに全編構成された作品と言っても過言じゃない。これもwebで拾った記述の受け売りだけどLIVE AIDのシーンは再現性がハンパないんだってね。そういう意味じゃオリジナル映像を繰り返し観まくったオールドファンであれば号泣モノなのかも。

で、ちょっとホンモノが観たくなってYouTube検索したらすぐ出てきた。こりゃ凄え。確かに再現性が尋常じゃない。恐らくピアノの上に置かれたペプシの紙コップとかも含め完全再現してるんだろうな。

https://youtu.be/A22oy8dFjqc

手持ちのライブラリーを物色したら2015年にWOWOWで放映されたQUEENのライブ映像を2編発見。今宵はこれ観て在りし日のフレディのパフォーマンスに酔いしれようかと。

しかしリリース当時ボヘミアン・ラプソディが保守的な上層部に全く受け入れられないエピソードも描かれるけど、時代を先取りし過ぎると仕方ないのかも知れない。俺が初めてボヘミアン〜を聴いた時は全身総毛立ったもんだけど、その頃はもう大傑作としての評価が確立されてたからなあ。あと今さっきWE WILL ROCK YOUを聴き直したらあの曲、たった2分しかない。名曲に長い短いは全く関係ないね。

2019年2月16日 (土)

ファースト・マン

昨日まで使ってたサブマリ様を気まぐれにスピマスProへ付け替えて地元イオンのシネコンへ行き、ファースト・マンを観てる最中に俺ってば無自覚ながらベストチョイスをしてしまった事に気付いて自画自賛。

ただ作品中、アームストロング船長の腕時計がスピードマスターだとはっきり認識出来るカットは1つもなし。唯一、出発の前夜に子供たちと話をするシーンで船長の腕に注目するとナイロンベルトのクロノグラフで、秒針が0時方向で止まってるから多分スピマスだろうなと分かる程度。とは言えムーンウォッチの事は俺みたいなニワカですら把握してる周知の事実だから、そこは制作サイドもしっかり考証して小道具を用意してるんじゃないの。知らないけど。

さておき軽くレビューを書かせていただくと俺は好きだな。でも世評が気になりYAHOOのユーザーレビュー覗きに行ったら概ね好評なれど不評も少なくない。曰く単調・退屈だと。

そうねえ・・ 単調は言い過ぎかと思うけど地味ではあるね。アポロ計画という壮大なプロジェクトを描いた作品の割に派手さがなく、淡々と話が進む感はある。それを重厚と捉えるか退屈と見るかが評価の分かれ目かも。

個人的に大好きなのはジェミニ8号打ち上げシーン。視覚情報を極限まで排除し、コックピット内を主観で捉えた臨場感と緊張感は尋常じゃない。アポロ11号の打ち上げシーンも良かったけど両天秤に乗せたらジェミニの方がハートに響いたな。

しかしチャゼル監督、本作じゃセッションともラ・ラ・ランドとも全く異なるアプローチで勝負してる。この人の才能も相当に底なしだわ。今後もその動向から目を離せない監督の一人だね。

2019年1月30日 (水)

サスペリア

一昨日TOHOシネマズ新宿で観てきた。キャパ120程度のハコなれども平日の昼間に8-9割の客入り。両隣に見ず知らずの人が座ってるシチュエーションでの映画鑑賞は結構久々。平日の夜、ガラガラの都下シネコンで観る機会の方が圧倒的に多いんでね。

取り敢えず公開直後なのでネタバレを考慮し、内容についてはあまり触れず話を進める事にする。

昨今のリメイク版としてはロボコップ並の支持率かな。今の時代オリジナルに忠実過ぎるリメイクにあまり意味が無い事はキャリーが証明済みだし、そういう意味じゃ意識的にオリジナルとは作品カラーを一変させた制作サイドのスタンスに間違いはないと思うし好印象でもある。

ところがYAHOO!あたりのユーザーレビューを覗くと賛否真っ二つで否定派はボロクソ言ってる。それはまあ何時もの事なれども俺自身の意見を言えば中立かな~と。良作ではあるもののオリジナルが好き過ぎるので遠く及ばずの印象も否めず、と。

1977年に公開されたダリオ・アルジェント版サスペリアは正に観る覚醒剤で、観客は視覚と聴覚を終始刺激され続けて観終えた時には気が狂ってるという重要危険物。しかも意味が全く分からない。

今も語り草になってるアパルトマンの冒頭シーンは少なく見積もっても300回以上観返したけど、バレエ学院を逃げ出した女学生が悪魔の手先らしき奴に惨殺されるのは分かるとして、彼女を受け入れた住人の女性が何に怯え、何から逃げて叫び続けてるのか誰にも理解出来ない。で、ここが重要なんだけど、その支離滅裂さが作品の質的向上の役割を担ってる。

あのアパルトマン、実在するのか作り込んだセットなのか知らないけど色彩もデザインも完全に狂ってる。そこへ幻想的な原色照明が加わり、ゴブリンの奏でる狂気のサウンドが流れ続けるという。あれこそ時代が生んだ奇形的作品としか言いようがなく、今の時代に再現は不可能。だからこそオリジナル崇拝者の否定的意見も理解出来る・・けど、リメイク版も良作には違いないので否定出来ずって感じ。

個人的な事を言えば2時間半オーバーの上映時間がやや苦痛だった。おかげで集中力がちょいちょい切れてしまったし、これは後にBD/DVDないしWOWOW放映で観返す必要があるかも。

2019年1月25日 (金)

ファーストマンとサスペリアのムビチケカード

昨日、神田の味仙で台湾ラーメンを食った後に新宿へ移動しTOHOシネマズでデイミアン・チャゼル監督の最新作ファースト・マンと、少し前から気にしてたリメイク版サスペリアのムビチケカード購入。ファースト・マンはさておきサスペリアはオリジナル崇拝者という事もあり公式サイトを覗かず予告編も観ず情報シャットアウト状態で挑む予定。これ以上の余計な情報は一切要らん!

ちなみにTOHOシネマズでチケット買ったら特典のステッカーをくれた。こいつを痛めず持ち帰りたかったのでぺぺのキャン☆ドゥに寄ってクリアホルダー購入。何年も前から同じ事を繰り返してて手元にある100均のクリアホルダーが軽く10冊超えてるんですけど・・

2018年10月15日 (月)

ラ・ラ・ランド Blu-rayコレクターズエディション

これ買ったの7月ぐらいで、その頃ネタにしたと思ったら過去記事に見当たらないので書いたつもりになってただけか。まあ、全特典映像観終えたの今さっきだし。

初見の時から分かってた事ではあるけど実際にデイミアン・チャゼル監督本人の口からアステア&ロジャース、有頂天時代、ヴィンセント・ミネリ、ケリー&ドーネン、バンドワゴン、雨に唄えば、シェルブールの雨傘、ロシュフォールの恋人たち、ボブ・フォッシーといった単語がスラスラ飛び出すインタビュー映像に触れると僭越ながら同志よ!!と思わずに居られない。やっぱ映画愛に溢れたシネフィルの映画監督って無条件で支持したくなる。

で、インタビューを観ると本編が観返したくなり、DISC1とDISC2を一体何往復した事やら。WOWOW加入後、映画のブルーレイは殆ど買わなくなったけど(これの前は去年の3月に買ったシン・ゴジラか)良い買い物だったという思いしかないな。

WOWOW録画も悪くないけど、あれって洋画は字幕のON/OFFが出来ないし、気まぐれに本作の見事なオープニングのミュージカルシーンを字幕無しで観たら洋画における字幕の文字情報が如何に映像への集中力を削ぐか再認識させられたりして。

しかしセッション、ラ・ラ・ランドと立て続けに2本の傑作を世に送り出したチャゼル監督の才能は本物だね。若干33歳。まだまだ上を目指せる人だと思うので今後の活躍に興味津々。

2018年8月31日 (金)

ミッション:インポッシブル/フォールアウト

おもれえ~~! 昨今の娯楽大作じゃM:iほどハズレのないシリーズは無いと思ってるし、最新作が面白いなんて事は観る前から確信してて、観たら実際に面白かった。ただ、これはシリーズ全体に共通して言える事だけど観てる間は最っ高に楽しいのに終わったら何も心に残ってない。例えるなら極上のカップラーメンって感じですかね。食えばムチャクチャ美味い・・けど栄養価はほぼゼロに等しいという。

でも娯楽映画って本来そういう物だと思うんだよね。そりゃ確かに深みがあって心に残る娯楽映画は沢山あり、そういう作品も大好きだし高く評価する。けど、スクリーンへ向かってる時のみ徹底的に楽しんで、あ~おもろかった、んじゃ明日からまた仕事がんばろ!ってだけの映画の存在意義って大きいと思う。後を引かない、だからこそ良いというね。

webのユーザーレビューを見渡しても結構賛否分かれてて、ネガティヴ評価を拝見すると先が読めちゃうとか斬新さに欠けるとか言っちゃってる人が多い。まあ人それぞれだからそう思ったんなら仕方ないけど、そういうタイプの人は観ちゃダメな映画だとも思ったな。

そもそもが50年近く前のテレビシリーズの焼き返しなんだから真新しさを求めちゃダメ。むしろそのステレオタイプを伝統芸能的に堪能するのが正しき楽しみ方って気がする。核爆弾の設計技師をハメる病院のシーンなんか最初の数カットで先が読めるけど、それ観てニヤニヤ出来るかシラケるかが好みの分かれ目。俺はもうニヤニヤが止まらなかったね。勿論、それを他人に無理強いはしない。

あと、これもシリーズ全作同様に任務達成という大波があって、そこへ至るまでの小波が沢山用意されてるんだけど、この小波こそが魅力の根源・・つーか、大波が小波の為だけに存在するような構成の作品と言ってもいい。

例えばの話、1作目や4作目のミッションが何だったのかはwebで調べないと思い出せなかったりするものの、あの1作目の宙吊り作戦や4作目の手袋でビルを登っていくシーンは生涯忘れられないほど脳裏に焼き付いてる。今回で言えばクライマックスのサスペンス三つ巴が凄いねえ。でもミッションは恐らく半月後にすっかり忘れてる、と。

例によってまとまりなくなってきたな。強引にまとめると、頭すっからかんの状態で小難しい事を一切考えず2時間半楽しみたい人には絶対の自信を持ってお勧め。少しでも映画に深みという物を求める人には触るな危険、即時退席必至と言っておきましょう。

2018年8月22日 (水)

新感染 ファイナル・エクスプレス

いやあ、参った。こりゃ良いわ。年末に先輩から薦められ、丁度その頃レンタルが開始されたものの、どうせ待てばWOWOWで放映されるだろうと思い保留。で、つい最近放映されたから録画しBDへ焼き今さっき観終えたんだけど久々に脳天引っぱたかれた。今年のBD鑑賞作品の中でも指折りの傑作と言っていい。

パワフルなゾンビ映画としての完成度もさることながら、パクりが信条の韓国製娯楽映画たる本作が一体何を母体にしているかと言えば、ポセイドン・アドベンチャーやタワーリング・インフェルノに代表される70年代のハリウッド製パニック映画なんだな。

だから当時の大作パニック映画ではお約束だった自己中の悪役とかスーパーヒーロー的な活躍を見せる脇役が当たり前の如く登場し、もうオールドファン的には親指立ててニヤけるしかないというね。

強いて苦言を垂れれば本作に登場するゾンビ達って標的たる人間を食らうわけでも無く、噛みついて感染させればもう満足しちゃう所が何ともハンパな存在だなあ、と。あと、この作品に限った話じゃないけど感染の条件が曖昧だよね。噛まれれば無条件で感染するけど返り血ならOKってのが何とも・・

28日後だか28週後だったか忘れたけど、ゾンビから滴る血が目に入っただけで感染するというシチュエーションを観た時は設定がしっかりしてるなと思ったけど、本家ロメロのゾンビ映画もその辺はアバウト。まあ、そのアバウトさこそがゾンビ映画というジャンルなのだと言われたら返す言葉ないし、ムキになって反論する気もない。本作とて突っ込みどころ満載なれどトータル的に面白ければ万事OK。

関係ないけどゾンビ繋がりで書くと現在公開中のカメラを止めるな!、すげー評判いいね。気になるし観たいけど、こう連日夜勤続きだと観るタイミングが掴めず・・ 恐らくこれもレンタルか、WOWOW放映時にようやく観るパターンだろうな。

2018年8月16日 (木)

パピヨンのギロチン斬首シーンを分析する

数日前このシーンを観返したら面白い事に気付いた。



ここまでが生身の役者さんで、ギロチン刃がギリのギリで止まる。これが2コマあって、



人形にすげ替えられ先のカットにはなかった逆光の中、派手に首が吹き飛び画面が血に染まる。コマ送りすればモロバレなれども今の今まで気付かなかったなあ。2コマも刃が止まった画を挟んでるから気付きそうだけど、次カットの逆光イメージが強烈だから気付かないんだな。正に編集の勝利。

それにしてもこの役者さん、命賭けだね。撮影に使ったギロチン刃の素材が何なのかは知らないけど、下手したら大事故だよ。まあ、70年代の映像業界にはありがちな話だけど。

ちなみにテレビ放映時は首が飛ぶ寸前、静止画になった筈。それが逆に死の恐怖を煽った思い出・・

2018年7月14日 (土)

ウエストサイドとロシュフォール

深夜の私的ミュージカル大会は今夜も継続中で、何時もはお気に入りのシーンのみ抜粋して観てるラ・ラ・ランドを通しで観てみたり。

いや、前から分かってた事ではあるけどミュージカル作品って初見の時より再見した方が断然くる。何故ならオープニングやクライマックスは全編を彩る楽曲の組曲というパターンが多いから。

ラ・ラ・ランドに関して言えばクライマックスの素晴らしいミュージカルシーンが前記通りの組曲構成になってる。そこに登場する一つ一つの楽曲を本編でじっくり聴き返すと、何つーかググッッ!と来ちゃうんだな。

しかしラ・ラ・ランドの事を語ろうとすると、どうしてもロシュフォールの恋人たちを引き合いに出してしまうけど、これはもう制作サイドが明らかにロシュフォールを意識して作ってて共通項が多いので仕方ない。

で、当のロシュフォールがオリジナリティ溢れる斬新な作品かと言えば決してそんな事は無くてラ・ラ・ランド同様、過去作品の焼き返しで構成されてたりする。

これなんか特に顕著な例。


ウエストサイド物語のあまりにも有名な片足を高く上げるポーズをご丁寧にモノホン(死語)のジョージ・チャキリス引っ張ってきて再現する辺り、焼き返しと言うよりパクりを楽しむスタンスで作られてると言っても過言じゃない。

ラ・ラ・ランドもそうだな。あの高台のシーンの楽曲、どう聴いたってミシェル・ルグランでしょ。それをあからさまに、更に言えば英語がフランス語風に聞こえる空耳要素まで含めてるから俺みたいなオールドファンは心臓を鷲掴みされてしまう。

ちなみにウエストサイド物語だけど、敬愛なる淀川さんは激しく酷評してて全く認めてなかったらしい。テレビじゃそういう事を絶対言わない人だったから著書で読んだか講演で聴いたかうろ覚えだけど、あの体操みたいなダンスはあり得ないとかボロクソ言ってた。

俺自身は決して嫌いじゃないんだよな。実を言えば生まれて初めて観た洋画のミュージカルはウエストサイドで、登場人物がいきなり歌い踊り出す構成に戸惑いつつも楽曲の格好良さに惹かれて一時期かなり傾倒した。確か小六の頃、学校でジョージ・チャキリスのマネして廊下で踊ってたら勢いでメガネが吹き飛び、レンズをブチ割った事もあったり。バカさ加減は昔も今も全然変わらないな。ま、それだけ好きな映画だって事で。

個人的に一番好きなのはCoolのシーン。ここだけなら多分軽く300回以上観返してる。そんな事を書いてたらまた観たくなったのでこれからBD引っ張り出して再見しよ。

ちょっとYouTube検索したら動画があったので埋め込みリンク貼っちゃう。初見の人はここだけ観ても意味分からないと思うけどね。

2018年7月11日 (水)

生涯No.1の傑作カット

何がキッカケになったのか忘れたけど昨夜からミュージカルモードへ入り、手持ちライブラリーの様々なミュージカル作品を再見。ザッと挙げるとラ・ラ・ランド、ダンサー・イン・ザ・ダーク、嫌われ松子の一生、リトルショップ・オブ・ホラーズ、ジーザス・クライスト・スーパースター、ロシュフォールの恋人たち、シェルブールの雨傘、バンドワゴン、雨に唄えば等々・・

勿論、全編観返す余裕は無いので好きな楽曲部分のみ抜粋。こういう鑑賞スタイルなら悪名高きダンサー・イン・ザ・ダークも普通に堪能出来るので好都合。しかし改めて観てもラ・ラ・ランドのオープニングは最高だし大好きだけど、ロシュフォールの恋人たちのキャラバンの到着には到底及ばない。ダンスのシンクロ度も撮影技術も絶対的にラ・ラ・ランドの方が上だと言うのに。

結局、本家の貫禄なんだろうな。ロシュフォールなくしてラ・ラ・ランドは存在し得ないという映画史的事実が揺るがぬ師弟関係を形成する。若きシネフィルだと違ったりするのかも知れないけど俺みたいなオールドタイプにとっては崩れない、崩しようもない。憶測だけど制作サイドも似たようなスタンスじゃないのかね。目的は超える事じゃなくオリジナルに近付く事、寄り添う事であると。

***

話は変わって表題の件。俺とて何千本もの映画を観てきた自称シネフィルだから心に残る映画の傑作カットをひとつだけ選出せよと問われれば無理!と答えるけど、こめかみに銃を突きつけられ選出しないと殺すと言われたら高確率で選ぶであろうカットがこれ。

シェルブールの雨傘・第一部のラストカット。兵役で離ればなれになる恋人達の別れを描いたシーンの長回しで、少なく見積もっても3000回は観返したか。昨夜も30回ほどリピートしたけど、何100回観てもギィが乗った瞬間に列車が走り出してる。

映像を見る限り早朝の撮影と思われるので、恐らくは深夜に何度も何度も何度もリハを繰り返し、本番では男優が列車に乗る瞬間と列車が走り出す瞬間をシンクロさせるため現場に大音響でカウントダウンを流してる筈。何テイク繰り返したのか、或いは奇跡の一発OKなのかは知る由も無いけど、僅かばかり映画制作に携わった経験者として言わせて貰えば、これはもうあり得ない程に完璧で、存在する事自体が奇跡的なカットなのだ。

シェルブールの雨傘は全編通して完璧な映画だけど、このカットは完璧の上を行く完璧さ。それを映画史に刻んだという事実だけでもジャック・ドゥミは殿堂入り確定。こんな事を書いてたらまた観返したくなったので、問題のカットだけ20回ほど再見しようかと。

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