2024年1月 2日 (火)

1年遅れでぼっち・ざ・ろっく!雑感

年末に上げるつもりだったけど大掃除やらPerfumeカウコン参戦やらとバタバタしてて結局年明け2日目になってしまった。まあいいや。別に誰かが待ってる訳じゃなし、勝手に熱く語りたいだけだし。

昨年観た14タイトルのアニメ中、質云々は二の次で個人的に最も刺さった作品を挙げるなら何を置いてもぼざろだろうな。とにかくリピート率が群を抜いてる。それこそ演奏シーンに限って言えば何度観返したか分からない。

そもそも俺は熱心なアニヲタじゃないからこの作品の事も去年の秋口まで全然知らなくて、たまたま目にしたこのシーンが最高みたいなツイートに触れ少し興味が沸きアマプラで観たのが最初。序盤はけいおん!の亜流か、ぐらいの印象だったもののブッ飛んだシュール系ギャグがちょっとツボに来たのでそのまま観続けたら5話の演奏シーンで脳天にキツいのを一発食らい、あとは無条件に最終回まで付き合わされ結束バンドのアルバム音源もDLし今じゃ二期を心待ちにしてる熱烈支持者の一人に。いや、これは傑作でしょ。それこそ幾つかの要素に限ればけいおん!を超えてるとすら思わされたり。

みんな書いてるけど俺も驚いたのは演奏シーンの作画クオリティ。コードフォームやフレットポジション、ストロークのタイミングが完璧に再現されてるから完全手書きじゃない事は分かるけどCGっぽさが希薄。昨今のアニメ技術に疎いから知らなかったもののこれはロトスコープなる手法で、実写の演奏動画を手書きでトレスしてるらしい。話題作とかではよく使われてるっぽいが相当手間暇かかるだろうから低予算の作品だと導入が難しいんじゃないのかね。要はそれだけ予算をしっかりかけた期待の大作だという事が伺える。

8話のぼっち覚醒にも勿論シビれたけど最終回の星座になれたらが決定打だったな。僅か3分の演奏シーンなれどそこに様々なドラマが集約されてて見事という他ない。これを観て原作のはまじあきさんも泣いたらしいけどそりゃ泣くでしょ。自作をここまで魅力的な形でアニメ作品として昇華して貰えたら原作者冥利に尽きると思う。

個人的に一番好きなのはぼっちが絶望的な機材トラブルをメンバーのサポートと本人の機転で何とか切り抜け、ホッと息をつくものの脇を見ればバンド演奏は続いてて、いかんいかんって感じで気を取り直し再び演奏に加わるシチュエーション。一言の台詞もなく画を見るだけで、ああこの娘も成長したんだなって事がひしひし伝わる。あと、初見じゃ絶対に気付かないけど何度も観返すと星座になれたらという楽曲の詞がこのシーンと完全にシンクロしてる事に気付く。声優さんの仕事も素晴らしかったな。もう携わった様々なジャンルのエキスパートが一致団結して作り上げた至高の名シーンだと思う。そして、感動のシーンでは終わらずスクール・オブ・ロック リスペクト(?)で〆という展開が良い。全編通してこの落差こそがぼざろの魅力だね。正にギャップ萌え。

熱く語ってきたけどこの駄文に触れ、取り敢えず5話と8話と最終回だけ観てみるかと思った貴兄へ一言。そういう見方をしても作品の魅力は1/100も伝わりません。主人公ぼっちの成長物語だから1話から飛ばさず観るのが絶対条件。特に最終回はそれまで付き合った視聴者へのご褒美なのでそこだけ切り取って観ても意味が無い。で、最初から5話まで観て乗れなかったら貴方とぼざろは相性が悪いので観続けても時間の無駄。

最後に作中登場せず放映終了後に結束バンド名義で発表された2曲のYouTube動画へリンク貼っておくけど、これも全編付き合った視聴者へのご褒美的なので作品を観た事ない人が聴いても恐らく、ふうん・・ってなもんだと思う。でも支持者にとっては神曲。そういう作品ですよ。

2023年12月31日 (日)

2023年に観た14のアニメ作品

鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
【推しの子】
僕のヒーローアカデミア Season1.2(途中)
機動戦士ガンダム 水星の魔女
地獄楽
呪術廻戦 懐玉・玉折/渋谷事変
ゴールデンカムイ Season1-4
不滅のあなたへ Season1.2
ぼっち・ざ・ろっく!
SPY×FAMILY Season2
PLUTO
リコリス・リコイル
葬送のフリーレン
MFゴースト

アニヲタの人には全然敵わないけど年間14作品鑑賞というのは恐らく第二次アニメブーム以来。TVアニメはOPEDを除けば1エピソード約20分で、1シーズン平均12話だから約4時間。すなわち前記14作品の鑑賞に76時間前後費やしてるので長編映画40本に相当。そりゃ映画観る余裕なくなるわ。ちなみにBDやらDVDやらサブスクやらの映画鑑賞は8月以降完全に止まってる。それでも広い意味では映像作品に触れ続けてるから決して足踏みじゃないと思うようにしてるけど。

ハマった作品、そうでもない作品、色々あるけど最も琴線に触れた2023年公開作は【推しの子】って事になるだろうな。何しろ今もヤンジャン!で最新話を読み続けてるので。とにかく先が読めない。着地点が分からない。連載の方は話の佳境に入ってるけど、そこへ至っても突然トンデモ要素をブチ込んできたりするから目が離せない。アニメ放映時ネタバレが怖くて原作に手を伸ばしたのがキッカケなれど今では続きが気になり過ぎて毎週水曜深夜が待ち遠しく、ちょいちょい休載を挟むからそういう時は思いっきり凹む。こんな感覚久々だわ。下手したらガラスの仮面以来かも。

他の鑑賞作に関しては寸評をツイッターでつぶやいてるので興味がお有りの貴兄にはそちらをご参照いただきたく。ちなみに14作品中5作品が旧作という事になるけど、今年観た私的No.1作品はそちらへ含まれてる。まあ旧作とは言っても僅か1年前の作品なのだが。これに関しては長い話なるから一度切って改めて書く事にする。

2023年6月 8日 (木)

マンガとアニメの昔話

昨夜は【推しの子】全話読了後、初となるアニメ視聴。当然ながら先の読めないドキドキワクワク感は味わえなくなってしまったけど、それで面白くなくなる事もなし。原作に忠実なキャラたちが総天然色で動いて喋るのは魅力的だし、とにかく原作ファンも毎回絶賛する演出が見事。多方面で語られまくってるけど第6-7話とかホント素晴らしかったもんなぁ。内容が現実の事件とシンクロする事で少しミソが付いたみたいだけど、そんなの全く問題にならない神回であった。

しかしシーズン1で何処まで描かれるか分からんのだが、12話までとすればあのヤマ場までか。次に控えてるのが結構な大波だから描き切るには25話ぐらいまで引っ張らないと無理だし、恐らくあそこで切って次のヤマ場はシーズン2へ持ち越しになるだろうな。嗚呼待ち遠しい。ちなみに手元の単行本だけど1回読んだら絶対読み返さないようにしてる(うろ覚えぐらいでアニメ作品と向かい合った方が楽しめるに決まってるので)。だから早々に手放しちゃっていいんだけど、逆にアニメで放映済みのエピソードはオリジナルを再確認したくなるからもう暫く持ってようかと。

ところで連載中の原作マンガを読み切ってからアニメ作品へ向かい合うのは下手したら浦沢直樹さんのYAWARA!以来。鬼滅も全話読んだけど連載終了後に単行本を一気読みしたクチなんで。ちなみにYAWARA!はバルセロナ五輪の翌年1993年に完結。何とまあ30年前ですか。今となっては古典だな。更に言えば週刊誌を毎週買ってまで読んだ唯一のマンガでもある。他にもドカベンやら北斗やら連載をリアルタイムで追いかけたマンガは色々あるけど、いずれも立ち読みや友人との回し読みで済ませてたから毎週楽しみに買ってたマンガ雑誌はビッグコミック スピリッツが最初で最後。

ガキの頃は金がなくて買えなかったって事情もあるか。手元に1冊だけある70年代の週刊少年チャンピオンを見たら定価130円。高校生にもなればバイトして苦もなく買える金額だけど小学生じゃなけなしの小遣いはたいてもせいぜい月イチでしか買えない。だから雑誌じゃなく単行本で、少しでも出費額を抑えるため古本屋で探して買ったり。そんな貧乏ライフを満喫してた頃、家へ遊びに行けば雑誌が部屋にゴロゴロ転がってて単行本も全巻揃ってる金持ちの息子が同級生に居て心底羨ましかった事を思い出す。今も昔も不公平な世の中だぜ。

時代は変わり、今やジャンプ+に飛べば最新話が無料で読めちゃう有り難き未来世界。更に言えば狙いなのか分からないけど【推しの子】はアニメ放映終了の30分後に最新話を読める流れになってる(但し今週は休載)。ガキの頃の俺にしてみれば夢みたいな話だな。でもまあ、何もなかったあの頃にはあの頃ならではの楽しさがあったから、長生きした分どっちも楽しめてるって事で納得しようかと。

2023年4月27日 (木)

俺のアニソン史 完結篇

BABYMETALの- Divine Attack - 神撃 -が配信された時は正に賛否両論で匿名掲示板あたりじゃ否定派の悪口雑言が飛び交ったけど、何より目に付いたのはこんなのアニソンじゃねえかという意見。確かに神撃はアニソンっぽい。でも俺なんかは一体アニソンの何が悪いんだと思ったし、むしろ日本が世界に誇る偉大な文化だから否定する意味が分からないってのが正直なところ。

で、思ったのは昨今のアニソンっぽさって何なんだろうって事。俺が思うに、良い意味でのごった煮ですかね。様々な音楽ジャンルの美味しいところだけ寄せ集めて形成された複合体。これが時に核融合を起こして強烈な突然変異体へ生まれ変わる。YOASOBIのアイドルなんかはその極み。

とは言えこれってアニソンに限った話じゃなく日本歌謡界、ひいてはJ-POPも正にその歴史だったと言える。書きそびれちゃったけど今月頭のベビメタ横浜公演後HUBで名無したちと飲んだ時に熱い音楽談義が繰り広げられ、一人の名無しが言ってた事が凄く印象深かった。曰く、海外だと人種やら民族やら宗教やらの問題でなかなか実践出来ない冒険も日本人はしがらみが一切ないから簡単に出来てしまう。それが功を奏して日本歌謡やJ-POPやアニソンは独自の進化を遂げたのではないかと。

確かに加の国では白人がブルースやゴスペルを歌えば一部から叩かれるし逆もまた然り。でも日本じゃそんなの関係ないし、これ面白いからいただき!って感じで抵抗なくあれもこれも取り込めちゃう。更に視聴率と直接関係のないアニメ主題歌は冒険し易い・・つーか容認されちゃう。結果、出来上がった実験的作品が放つある種のオーラが現在のアニソンらしさの根幹だと俺は思ってる。

そういった傾向がより色濃くなった時期が何時頃かは俺みたいな素人でもすぐ分かる。ボーカロイド初音ミクが登場した2007年ですよ。才能はあるけど金がない、更にコミュ力も低い引きこもりがちのコンポーザーたちがこの武器を手に入れた事で音楽業界に革命が起きた。オケは気の利いた音楽作成ソフトで、ボーカルは初音ミクで、発表の場はニコ動やYouTubeでいい。金はなくとも時間をかけて練り上げ精度を高め公開した作品が優れていればバズって世間の注目を集め、業界も活性化する。正にwinwin。supercellのryoさんもYOASOBIのAyaseさんもその流れに乗って大成した人たちだし、初音ミクを開発した人はこんな未来が想像出来ただろうか。

アイドルみたいな飛び道具もあれば炎みたいな正統派もあり、大御所のタイアップ路線も未だ健在だし幼少年をターゲットにした昔ながらの大道もある。アニソン界も多様化して今まで以上に面白くなった。話題作しか観ないというスタンスは変えるつもりないけど今後どうなっていくか興味津々なのでその動向を見守っていこうと思う。

2023年4月26日 (水)

俺のアニソン史 その3

YAWARA!の放映が終了した1992年から暫くアニメと無縁の生活を送り、久々に観たのが友人に薦められた新世紀エヴァンゲリオン(1995)。実際に観たのは97年頃だから約5年のブランクですか。その間に放映された人気作をちょっと掘り下げてみると美少女戦士セーラームーン、幽遊白書(共に1992)、スラムダンク(1993)辺り。あと、ちびまる子ちゃん放映開始もこの時期か。ちょいちょい観てたけど、おどるポンポコリンはアニソン界の金字塔だよね。他3作は全く観た事ないので何も語れず。

で、EVAだけど主題歌の詞が作品の世界観と直接関係しない傾向は80年代後半から何も変わってないんだなと思わされた。残酷な天使のテーゼや魂のルフランは名曲だと思うけど(パチンカスにとっては尚更)。但しこれは当時のガイナックス作品全般に言える事だしヱヴァンゲリヲン新劇場版でも同じだから、ひょっとしたら庵野監督の意向かもしれない。

EVAには結構ハマったけどそこから裾野が広がらず、過去の庵野作品を少し掘り下げただけでまたアニメから離れてしまう。観た覚えがある作品と言えばデ・ジ・キャラット(1999-2001)だけ。ブリブリの可愛い系キャラなのにシュール系ギャグマンガをリスペクトしてるという妙なギャップがツボに来た。でもショートショートだから主題歌はあってなきが如し。

【追記】
今ちょっと調べたら令和のデ・ジ・キャラットなんてのがあるのか。しかも声優さんがオリジナルと一緒。これは凄え。あとで観なくちゃ。

そこからけいおん!(2009)まで飛んじゃうのか。これも詞の内容と作品の世界観は関係がない。この傾向はなかなかに根強いな。但し登場人物たちが軽音部で奏でる楽曲というコンセプトだからこれはこれで良いのかもしれない。ただ、この辺になると声優さんが主題歌も担当するパターンが主流になったんだなと。全然観てないので詳しくは知らないけどマクロスシリーズがそのスタイルで人気を博したらしいから、それが業界の新機軸になったのかも。

ちょっと京アニ作品のクオリティにやられて過去作を掘り下げたのがこの時期で、涼宮ハルヒの憂鬱(2006)とかも観たけど主題歌の傾向は似たり寄ったり。まだ詞の内容と作品の世界観は切り離された物が多く一抹の寂しさを感じる。

そして話は一気に現代へ進むけど鬼滅の刃 無限列車編(2020)の主題歌、LiSAさんの炎を聴いた時に長年引きずっていたフラストレーションから一気に解放された。この詞、作品の世界に寄り添ってる。それどころか作品の一部になってる。そこに強い既視感を覚えたのだが解答はすぐ導き出された。これ、ジュリーのヤマトより愛をこめてじゃないか。嗚呼、40年近い時間を経て360度どころか720度回ってアニソンはここへ戻ってきたんだなと。

勿論、その傾向は炎から始まった話じゃない。紅蓮華だって作品に寄り添った詞だし、呪術廻戦(2020)の廻廻奇譚もSPYxFAMILY(2022)のミックスナッツもしっかり作品の世界観をモチーフにしてる。じゃあこの復活劇はどの辺から始まったのか、それを解き明かす為に時系列で辿っていく。

繰り返し書いてる通り、俺は気になった話題作しか観ないのでその少ない引き出しから答えを探す。まず化物語(2010)。エンディングテーマ、君の知らない物語は大好きな歌だけど詞の内容が作品の世界観と合致してない。ひたぎと羽川の事を描いてるという解釈もあるみたいだが眉唾だなあ。もしそうだとしても俺にはそう感じられない。

次に魔法少女まどかマギカ(2011)。これも小洒落たJ-POPって感じで詞と世界観が合致しない。ガールズ&パンツァー(2012)も全話観たけど主題歌が全く思い出せずYouTubeで確認したら似たような印象だったな。で、ラブライブ!(2013-2014)。これもちょっと記憶が曖昧だったからYouTubeでオープニングを観返す。あっ!これは詞と作品の世界観が寄り添い合ってる!! そんな訳で2013年辺りから始まったのではないかと邪推。

なんかもう長過ぎて自分でも呆れるけど次回、昨今のアニソンの巧妙な曲展開について熱く語ってこの連載は終わりにする予定。

つづく・・

俺のアニソン史 その2

アニメ界にタイアップ曲が蔓延する少し前から歌詞にタイトルとキャラの名前が出て来ない傾向が見受けられ始める。それがどの時期からなのか探ろうとした場合、非常に都合が良いのはSFロボット路線だったり。当時俺も熱を上げて結構な数の作品を追いかけてたから分かり易いって事もあったりして。

ジャンルとしての転機は機動戦士ガンダム(1979)だけどまだ歌詞にガンダムの名前が連呼されてますね。続く伝説巨神イデオン(1980)も傾向は一緒。富野作品で言えば戦闘メカザブングル、聖戦士ダンバイン(共に1983)、までは同じスタンス。これが重戦機エルガイム(1984)辺りから崩れ始め、Zガンダム(1985)で完全に崩壊する。

富野作品から少し離れ、ブームを牽引したもう一人の巨匠高橋良輔監督の作品に目を向けると太陽の牙ダグラム(1981)は歌詞にタイトルが含まれてて、装甲騎兵ボトムズ(1983)で消え去る。俺の知る限りSFロボットアニメの主題歌からタイトル名が消えたのはこれが業界初じゃないかな。

丁度この時期、その傾向を決定付ける1曲のアニソンが登場。杏里のキャッツアイ(1983)ね。申し訳程度に作品名は出てくるけど詞の内容がほぼ作品と関係ない。アニメ主題歌っぽくないというか、普通にJ-POPとして成り立ってる。これがまた大ヒットした事で業界全体がそっち方向へ傾き始め、SFロボット物に反映された最初の例がボトムズって事になるのでは。

とは言えどの作品にも人気のアーティストを引っ張ってこられる潤沢な予算があった訳じゃないから、ちょっと小洒落た曲を何処かで聴いた事があるような声の無名歌手に歌わせちゃうというスタンスが主流。暫くはそんなアニソンが台頭し、シティハンター(1987)エンディングテーマ、TM NETWORKのGet Wildが決定打となりタイアップ曲が業界の常識みたいになる。以後、話題作(特にマンガ原作アニメ)の主題歌は例外なくタイアップで、詞の内容も作品とかけ離れた物ばかり。ヒットチャートは賑わすもののアニヲタ的に面白くない傾向が長期に渡って継続される。

そういう意味じゃTM NETWORKはかなり罪深い事をしたなと。いや、良い曲だと思いますよGet Wild。当時のヲタどもが熱狂したエンディングの流れ(物語のエピローグからイントロが食い気味に流れ始めてEDクレジットへ突入する)もカッコいいと思ったし。ただ、業界全体がこれに右へ習えしちゃったのがね、ちょっとまずいんじゃないかな~と思わされたり。

勿論、全部が全部タイアップ曲って事はなく、別路線で昔ながらの主題歌もちゃんと作られてた。宮崎御代のトトロ(1988)なんか言わずもがなだし。で、この辺りで俺もアニメに飽きちゃって暫く観ない時期が続いたからそこから先の事はよく知らない。ただYAWARA!(1989)は原作が好きだったから何となくアニメ作品も観てたけど正にタイアップ曲の応酬って感じだったな。

つづく・・

花澤香菜 - 君の知らない物語 from CrosSing

その2を書く前にYouTubeでアニソンに関する情報収集をしてたら弾き出されたこの動画へリンク貼っちゃう。

のっちのマブダチ甘露寺さんが歌う君の知らない物語だ。ここは千石撫子と言うべきなんだろうが俺的にはどっちでもいい。しかし化物語って2010年の作品なのか。俺にとっちゃ昨日みたいな感覚なのだが・・

俺のアニソン史 その1

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もうこの曲のフレーズが寝ても覚めても頭から離れず、遂にダウンロードしてしまった。MVならYouTubeで何時でも何処でも観られるけど車移動中とかにも曲単体で聴きたかったんで。当たり前だがYouTubeより断然音質が良い・・つーか奥行きが感じられる。まあ無料配信動画はビットレート下げてるからね。本来のクオリティで堪能したかったら金払えって事ですよ。たった255円をケチっちゃダメダメ。

で、これを繰り返し聴いてたら何となくアニソンの歴史を俺なりに熱く語りたくなってきた。とは言え何度も書いてる通り俺はさほどアニメに対する造詣が深くないので相当偏った話になるし無知も露呈されます。それを含め面白がってくれる方にだけお付き合い願えればと。

アニソンの歴史をザックリ3分割するとマンガ主題歌期、タイアップ全盛期、そして現在進行中のネオアニソン期と俺は思ってる。気になるのはタイアップ全盛期から現在のスタイルへ移行したのが一体いつ頃か。それを探る話が中心になっていく。

まずマンガ主題歌期。ここでは鉄腕アトム(1963)をスタート地点と定めるけど同時期に作られた鉄人28号にせよエイトマンにせよ歌詞に必ず作品名か主人公の名前が登場する。歌で作品を強く印象付けるという真っ当な経済学的手法ですね。この傾向が長らく続くけど、そこに一石を投じたのがジャングル大帝(1965)とリボンの騎士(1967)。歌と言うよりは交響楽で、歌詞以上に曲そのもので壮大なイメージを視聴者へ印象付ける。まあこれはディスニー作品リスペクトという要素が大きいとは思うけど。

70年代に入ると歌詞に作品名も主人公の名前も登場しないアニソンが登場。代表格はあしたのジョー(1970)ですか。内容的にはジョーと力石の関係性を描いてるし明日はどっちだという詞も含まれてはいるものの作品名は登場しない。別分野の文化人(寺山修司さん)が作詞した事で新風が吹き込まれた感はありますね。

ほぼ同時期の革命的なアニソンが初代ルパン三世(1971)。ルパーンルパーンルパーンルパーン ジャンジャン ルパンズゥスーウッドの連続でガキには何歌ってるのか全然分かんない。なんつーかもう印象が全てで作り手が何かを明確に伝えようと思ってなさげ。逆にそれが新鮮で分からないながらもよく口ずさんだりしたもんだけど、あまりにも時代を先取りし過ぎて大衆には全く受け入れられず番組打ち切りの憂き目に遭う。主題歌だけのせいじゃないが。

その後も尖った主題歌のアニメが幾つか登場するものの主流は相変わらず作品名やキャラの名前が登場する曲。そうこうするうち宇宙戦艦ヤマト再評価に端を発する第二次アニメブームの大波が押し寄せ、そこに登場した2曲のアニソンが歴史を大きく変える。ジュリーのヤマトより愛をこめて(1978)とゴダイゴの銀河鉄道999(1979)ね。それ以前もアニメとは無縁の歌手を引っ張ってきた例はあったと思うが、当時絶大な人気を誇った第一線のスターがアニメ主題歌を担当した例はなく、更に言えばマンガ映画の主題歌がレコード売上げランキング1位をさらってしまったんだから、これはもう音楽業界がひっくり返るほどの衝撃だった筈。

以後、劇場用アニメ作品なんかでは時のスターが主題歌を歌うパターンも増え、その流れはテレビアニメへ飛び火していき、80年代に入ると妙な方向へ舵が切られていく。タイアップ全盛期の到来ですわ。

思ってた以上に長くなったので1度切ります。

つづく・・

2023年4月25日 (火)

マンガ原作アニメの進歩

基本、マンガやアニメとは巷の話題作で琴線に触れる物があれば試しに読んだり観たり程度の付き合い方で、その情報源がスーパーの食玩コーナーだったりするから何時も後追いだし原作マンガを全く読んでない物も多い・・つーか、全話読んだ昨今の話題作と言えば鬼滅だけで呪術廻戦もSPYxFAMILYも推しの子も未読。まあ先を知らない方が純粋にアニメを楽しめちゃうから結果オーライかとは思う(但しネタバレ注意)。

それでも書店の見本やネットカフェとかで視聴済みのエピソードにはパラパラと目を通したりするんだが最近のマンガ原作アニメは凄いね。キャラがほぼ完全再現な上にデジタル処理でブラッシュアップされてるし、絵の構図から台詞の一言一句までオリジナルに忠実。昔は声優さんの声に苦言を漏らす原作ファンが多かったけど業界全体のパフォーマンスレベルが飛躍的に向上してるから誰も文句を言わない。いや、言ってる人も居るとは思うが雰囲気的にマイノリティ。

なんかもう70年代中盤から80年代前半のマンガ原作アニメをリアルタイムで観てきた世代としては羨ましい限り。今の若いアニヲタは俺らがドカベンや北斗の拳のアニメ第1話にどれだけのショックを受けたか知る由もあるまい。同世代なら覚えてるかも知れないけどドカベンがアニメ化される少し前に水島先生の原画を使った金属バットのCMが流れてて、1枚画だったけど凄くカッコよかった。それがアニメになったらアレだったので、もう動かなくていいからもっとカッコいい画にしてくれよ~!と毎回毎回思わされ、遂には全く観なくなってしまった。

他にも色々あったなぁ。当時は吾妻ひでおさんに傾倒しててオリンポスのポロンが大好きだったんだけどこれのアニメ作品も衝撃的で、続くななこSOSもかなりのもんだった。そりゃ当時は全て手描きでスケジュールも厳しい時代だからシンパシー感じるけど原作ファン的にはやっぱ納得いかんよ。

今ならああいう軽いタッチのマンガは余裕で再現出来るだろうから少し観てみたい気もするが令和に吾妻作品なんて完全なる時代遅れだから、うる星やつら新版みたいな事になっちゃうだろうね。恐らく喜ぶのは俺みたいなオールドファンだけなので夢見るだけに止めておきましょ。

2023年4月24日 (月)

推しの子

アマプラで推しの子の1.2話が観られる事に気付いて夕方から観始める。途中で切り上げ高田馬場のスポーツクラブへ行くつもりだったのだが止められない止まらない状態になっちゃって一気見。で、観終えたタイミングでTwitterをチェックするとYOASOBIのTikTok LIVE配信中だってんで覗いてみたら丁度トリのアイドルやっててそれだけ生で観られた。これが神の思し召しという奴か。

なるほど、確かに作品に触れてから改めて聴くと捉え方が全然違ってくる。そもそもAyaseさんは推しの子の愛読者で原作を熟読してるという話だから歌詞にキャラの名前をちりばめたり世界観を反映させてたり。そういう点でも凄く巧妙な作りの曲なんだな。

アニメ作品も凄く良かった。途中からiPadでの電車移動中鑑賞に切り替えようかと思ったが、ところどころで涙腺を刺激されるので止めといて正解だった。それと1.2話すっ飛ばして3話から観始めなくて大正解。これ、EVAの時が同パターンだったんだけど第参話の鳴らない電話から観始めたらもう何が何やらでチンプンカンプン。推しの子も正にそれで、俺と同じ境遇の貴兄には途中から観るのだけは止めた方が賢明と言っておきましょう。ヒッチコック監督が禁止したサイコの途中入場と同じ羽目に陥りますぜ。

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