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COVERS Grace of The Guitar+ 森恵

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2017年8月11日 (金)

沈まぬ太陽

白い巨塔全5巻読了後に読み始めたのが先月中旬。1日平均100ページのペースで半月以上かけて昨日読み終えた。何しろ約2300ページの超長編だから時間がかかるのは仕方ない。で、今は昨年WOWOWで放映された全20話のドラマを鑑賞中。今12話を観終えた所だから結構なハイペース。小説と違ってサクサク先へ進むのが気持ち良かったり物足りなかったり。

しかし、別に狙った訳でもないのに明日が8.12とは何か運命的な物を感じる。これを機に以前から一度お参りしたいと思いつつ、観光気分で出向く場所ではないと自制してきた御巣鷹山の昇魂之碑へ近々お参りに行こうかと思ったり。今の時期はタイムリー過ぎるので、出向くとしても秋口になるだろうけど。

この小説、実話に基づいて書かれてるとは言えノンフィクションじゃないから全て鵜呑みにするのは危険。作中にもある通り言い回し一つで善は悪になり、悪も善になるので。

だからこれを読んだだけで日航をブラック企業と決めつけるのは短絡的なれど、主人公・恩地元のモデルとなった小倉寛太郎さんはホントに10年間、僻地へ飛ばされる不当人事を受けたらしいから少なくとも昔の日航は超ブラック企業だったんだろうな~と。

それにしても白い巨塔然り、山崎豊子って人は巨大組織の闇や権力者との癒着を生々しく描く能力に長けてる。しかも、こういう事って多かれ少なかれ企業の大小に関わらず何処でも展開されてるんだろうなと思わせる妙な説得力があったり。

俺なんか組織で上手く立ち回る能力が皆無に等しいから出世しないけど面倒な事にも巻き込まれない。その方が気楽でいいやと思ったりしてるけど、本作や白い巨塔にも派閥争いや大物の裏取引に巻き込まれる哀れな小者が登場するし、願わくは俺がそういう立場に置かれないよう祈るのみ。まあ、うちの職場は浪速大学付属病院や国民航空ほどドロドロしてないから大丈夫だと思うけど。

ドラマについてもちょっと書くと、時間的制約で端折れられる箇所が多いのは若干気になるものの原作に忠実な良作ではある。難を言えば国航便離着陸のCGがあまりにも稚拙な事だけど、これって日航機の記録映像が使えない(協力を得られない)事を逆手に取ったあからさまな狙いと思えなくもない。考え過ぎかな?

キャスティングについては概ね文句なし。ただ堂本取締役って爬虫類顔をイメージしてたから、國村隼さんもいいんだけど俺的には遠藤憲一さんとか、ちょっと老けさせた堤真一さん辺りが適役な気もする。個人的な趣味の問題なので作品価値とは別の問題だけどね。

2016年7月15日 (金)

桐島、部活やめるってよ/朝井リョウ

今更ながら原作読了。こちらも幕が上がる同様、優れた作品ではあるけどそれ以上に映画化の脚色が如何に見事かを再認識させられたりして。

実際に読んでいくと間違いなくあの映画の原作でありつつも、印象的だったあの人間関係やあのシーンが全然出てこない。映画版のシナリオって半分以上が創作なんだな。

そう考えると脚色ってレゴブロックだよなあ、と。完成形を一度バラバラに崩し、同じパーツで別の形に再構築する。勿論、題材によりけりで可能だったり不可能だったりするとは思うけど、これに関しては組み立て直しの作業が素晴らしいので原作も映画も別物として堪能出来る。

だからこそ原作物でありがちな小説の方が良かった的ネガティヴ評価があまり見受けられないのかも。そう思ってる人も沢山居るとは思うけどね。

2016年3月20日 (日)

無限の本棚 手放す時代の蒐集論/とみさわ昭仁

はい、一気読みさせていただきました。昨日Amazonから届いたのでもう発売されてるのかと思ったら、本来のリリース日は週明けなんですね。

初めてとみさわさんにお会いしたのは確か1997年の夏頃だから20年近く前になるのか。それだけ長い付き合いになる旧知のライターさんをブログで絶賛するのも違うかな~と思いつつ、コレクター仲間の一人として著書の売り上げには貢献したい・・という事で俺なりの方法論で書き進めていこうかと。

あれはとみさわさんと知り合って1年経つか経たないかの頃、何かの用事で当時立川にあった事務所へ一度お邪魔した事がある(何の用かは完全に忘れた)。その後、一杯やろうという事になり飲み屋へ行き、そこで後に出版されるとみさわさんの著書底抜け!大リーグカードの世界のベースとなる一風変わったMLBカードコレクションを見せていただく。

野球カードのコレクションと言えばナンバリングされたカード全種を揃えるコンプリート狙い、或いは好きな球団や選手のカードだけを集めるスタイルが大道・・なんだけど、とみさわさんのコレクションは全く異質で、バットが折れた瞬間を捉えたカードばかり揃えたり、打球を掴む為にフェンス際でジャンプする野手を捉えたカードばかり揃えたり、とにかく着眼点が非凡。

打者がバットをへし折る瞬間を捉えたカードは迫力あるしカッコいい。それ1枚だけならカッコいい野球カードでしかないんだけど、同じシチュエーションの異なるカードを複数並べた瞬間、全く新しい世界が生まれる。それを初めて体感した瞬間だった。だからあの日の事は今も鮮明に覚えてたりする。

とみさわさんのこの蒐集スタイルは今も健在で、例えば人喰い映画祭のグリズリー映画パチモン4連発。あれには奢り一切抜きで爆笑させられた。単純に熊が絵柄のDVDパッケージが見開きで並んでるだけなのにそれが妙に面白い。

近年のネタだと半顔コレクションですか。こちらで俺の笑いのツボを最大限に刺激したのは新幹線でしたね。

何にせよ、とみさわさんは俺にとってコレクターとしての先駆者であり、かなりの部分でインスパイアされてる。考え方の部分で共通項も多く、例えばチェックリストを重んじる事やアイテム自体に執着しない事。飽きっぽい所も同じかな。だから本書に触れた時は俺の言いたい事を代弁してくれてる!と感じた部分もあったりして。

収集癖を古生物学者の化石発掘に例える箇所とか正に目から鱗。数年前、1970年代に月刊少年チャンピオンで一時期連載された劇画ロードショーをリスト化した事があったけど、これなんか完全に過去の遺物を拾い集めて復元する事で悦に入る行為そのものだし。

俺は熱心な読書家じゃなく、今までに出版されたコレクター論の全てを読破してないから断言出来ないけど、恐らくこの本は既出のコレクター論と全く切り口の異なる、新たな蒐集観を世に提示する本だと確信してる。収集癖がある人にもない人にもご一読いただきたく。そして物を集めないコレクターという矛盾した言葉が何を意味するのか、そこにどんな魅力と愉しみが秘められているのかを知って欲しい。

ちなみに俺自身はその境地へ辿り着こうともがいてる最中。俺もまだまだコレクターとしては青二才か・・

2016年3月 7日 (月)

幕が上がる 銀河鉄道の夜 読了

・・と言うわけで軽く感想なんぞを。

平田オリザ氏の原作も良かったな。映画以上にヒロインの心情がひしひし伝わってくる。ただ随分前に同じ事を書いたけど、それって映像と活字の特性が異なるせいもある。ストーリー上、何らかの事件が起きたとき登場人物が何を思ったか映像で表現しようとした場合、与えられる時間はせいぜい数秒。でも小説なら数10ページに渡り独白を展開させる事も可能。だから心理描写だけを考えた場合、小説の方が断然有利なのね。これはまあ仕方ない。

むしろ俺的な収穫は喜安浩平氏の脚色が如何に優れているかを実感出来た事。この原作に忠実な映像化を目指した場合、どう考えても4時間近い長尺になる。だから大筋はそのままに原作を一度解体し、削るべき箇所は削り膨らませるべき箇所は膨らませる作業が必要になるんだけど、その仕上がりが絶妙で平伏すレベル。

例えば映画版で印象的な駅のシーンや、終盤の高橋部長の決意表明のシーンは原作にない。逆に、原作ではちょいちょい描かれる恋愛的要素が全て排除され、登場人物たちが演劇へ打ち込む姿にのみスポットを当ててる。やはり桐島、部活やめるってよで脚本賞を総ナメにした才能は伊達じゃない。こうなると桐島~の原作も確認したくなる。

で、銀河鉄道の夜。俺は先入観で普通の児童小説なのかなと思ってたんだけど、つげ義春のマンガ並にシュールな作品なのね。時系列的にはつげ氏が宮沢賢治をリスペクトした可能性も否定出来ないけど。

何しろ言葉選びが独特で、悪く言えば支離滅裂・・なんだけど、それが妙な魅力を醸し出す不思議な作品。これを機に宮沢文学を掘り下げようとまでは思わなかったけど素直に面白いと感じた。

で、そういう内容だからこそ受け手が様々な解釈を出来る作品でもあるんだろうね。杉井ギサブロー監督の傑作アニメと平田オリザ氏の戯曲では解釈が全く異なるのに、どっちも魅力的。そして保留してた幕が上がるブルーレイ特典ディスクの劇中劇版銀河鉄道~を観る。こちらも感動的で凄く良かったけど、何より驚いたのは構成の巧妙さ。

観る前は普通に舞台劇を全編収録した物なのかなと思ってたら全然違って、舞台シーンや稽古シーンの未使用カットがコラージュされて一編の舞台劇が完結する構成になってる。これは特典じゃなく単体で商品化出来るレベルの作品だと素直に思ったりして。

しかし書評のつもりが最後は映画レビューになっちゃった。失礼・・

2015年12月26日 (土)

高橋みなみ リーダー論

思ってた以上に良い事が書いてある本だったな。指原本はすぐ手放しちゃったけど、これは暫く持ってようかと思ったりして。

別に知り合いじゃないから、たかみなって人が数百人に上るアイドルグループのまとめ役を本当に勤めてきたかどうかは分からない。ただ、本当だったら凄いと思うし、仮に作られた偶像だとしても所謂たかみな像はカッコいい。で、この本は俺がカッコいいと思うたかみな像そのものの発言で構成されてる。

読み進めていくと、俺が今までに参加した事のある各種セミナーとの共通点が多い事に驚く。これも実情が分からないから何とも言えないけど、本当にたかみな自身の発言だとしたら間違いなく様々なセミナーや各種文献で学んだ事を実践してる。

この歳になると疑り深くなり、AKBの総監督とか言っても結局は与えられた役回りを演じてるだけじゃないの?と勘ぐったりもする。ただ、シナリオがあろうがなかろうが総選挙のスピーチは確実に本人が務めてるし、この本にも採録されてる今年のスピーチは本当に見事だったので、俺としては本物だと信じたい。

話をリーダー論に戻すけど、たかみな本人の発言か否かはさておき書いてある内容は非常に良質で、リーダーシップを学びたい人には良い参考書となり得る。自己啓発にも有効。すぐ読み終わるし価格も良心的なので、興味を持った貴兄には一読されたし。

2015年12月23日 (水)

本二冊

今日は休みだから地元のイオンシネマで007スペクターでも観ようかと思ったものの祝日という事で結構な人手。チケットコーナーの行列を見たら並ぶのイヤになってしまい、買い物だけして帰宅。

で、シネコンの斜向かいにあるオリオン書房で本を二冊購入。

スター・ウォーズ学はとみさわさんのつぶやきに感化されて読みたくなった。エピソード4-6ならそこそこ覚えてるけど1-3は去年再見したにも関わらずうろ覚えだし、新作観る前に復習しとくかと思って。

たかみなのリーダー論は完全に衝動買い。個人的にたかみなは応援してるし、指原本も部分的にはためになったからこっちも何か得る物あるかな~と。ちなみに指原本は既にBookOffへ持ち込んじゃって手元に残ってない。これも多分読んだらすぐBookOff逝き。

取り敢えずはスター・ウォーズ学から読み始めますか。

2015年9月28日 (月)

別冊宝島 ブルーハーツと日本のパンク

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これも10年以上前に購入し、買った事に満足しちゃって読まずに保管してた雑誌のひとつ。最近、本棚のこれが目についたので数日かけて読破。俺はブルーハーツの現役時代、宝島やロッキング・オンJAPANのブルハ関連記事を欠かさずチェックしてたから書いてある事に新鮮味は覚えなかったけど、刊行当時に活躍してた日本のパンクバンドとの比較記事がちょっと興味深かった。

と言うのも、この雑誌が刊行された2002年頃は俺の音楽離れが最も激しい時期で、オリコンチャートで3位を獲得したというGOING STEADYも、アルバムを200万枚売ったというモンゴル800も全く知らなかったから。どんだけロックと無縁の生活を送ってたんだろ。いずれもYouTubeでチェックしてみたものの俺のツボじゃないかな~

さておき、この雑誌を読み終えた直後にAmazonへ飛び、こんなの買ったりして。

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過去にリリースされたブルハ関連の映像ソフトをほぼ網羅したブルーレイ。マスターがアナログビデオだから決して画質は良くないけど、凸凹ツアーなんかは手元のDVDに比べたら結構クオリティが上がってるので、ハリウッド映画ほどじゃないにせよデジタルリマスター処理は施されてるんだろうな。

あと、チェルノブイリつながりでこんなのも買ったり。

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ブルーハーツのデビューと同時期に刊行されベストセラーになった危険な話と、当時買うには買ったけど読まずに処分しちゃった東京に原発を!。今は危険な話を読んでるけど、終始ケンカ腰で決め付け口調なのが鼻に付いてイマイチ同調出来ない。書いてある内容自体は興味深いし勉強にもなるんだけどね。

しかし、奇しくも我が国では約30年前に広瀬氏が予見したチェルノブイリと同等の原発事故が発生してしまった。その事実を踏まえ、今になってこの書籍に触れると凄く複雑な気分・・

2015年9月16日 (水)

蒼い時 山口百恵

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先日NHK BSで放映された山口百恵ドキュメンタリーでも印象的に登場する著書、蒼い時を読んでみたくなりBookOffで購入。引退直前に刊行され200万部の超ベストセラーとなり、今も増版が繰り返されてる名著との事だけど俺、全然知らなかった。正直言えば山口百恵という人にさほど興味が無かったせいもある。

ファーストインプレッションは、これってホントに本人が書いたの??って感じ。多忙を極めた21歳の女性トップアイドルが書いたとは到底思えないほど表現力豊かで完成度が高い。そう感じたのは勿論俺だけじゃなく、webを見渡せばゴーストライターの仕事なんじゃないのと勘ぐってる人が多い。

ただ、これのハードカバー版のあとがき15ページは百恵さん直筆の原稿用紙の印刷という情報を得て画像検索してみたら、もの凄くしっかりした字で本編と比較しても全く遜色のない文章が綴られてる。実際にはプロデューサーとの共同作業で相当直しも入ってるらしいけど、全編ご本人が書いた事は間違いないっぽい。

で、これを実際に本人が書いたんだとしたら・・凄いわ、この人。webのレビューを見れば赤裸々と言う単語がよく目に付くけどその表現に偽りなく、一人の女性としてありのままの姿を包み隠さずさらけ出してる。人気絶頂期に表舞台を去る事に対するファンや関係者への、この人なりの落とし前だったのかな。何つーか・・カッコいい。もう、百恵さんの持ち歌に登場する強気なヒロイン達と同レベルでカッコいい。男らしいと言ってもいい。35年遅れでこの人の強烈なカリスマ性に気付かされた印象。こりゃあ同性にも支持されるわ。

そんな訳で百恵さんのヒット曲も聴き返したくなったのでTSUTAYAへ行ってベスト盤でも借りてこようかと思ったりして。ちなみに百恵さんって俺の7つ年上。昔はすげーお姉さんだと思ってたのに、今となってはほぼ同世代という感覚。70年代に活躍したアイドルはみんなそうだけどね。

2015年9月 7日 (月)

墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便

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P・P・リード著の生存者をAmazonで探してたら関連書籍としてこれが弾き出され、ちょっとチェックしたらカスタマーレビューの評価がすこぶる高い。JAL123便墜落事故に関する書籍はそれこそ無数にあるけど、正直言えば一冊も読んだ事がない。ただ、これだけユーザーの支持を集めるって事は良い本なんだろうなと思いつつ生存者と同時に購入。

広く知られてる通り日航機事故では遺体の損傷が激しく、五体満足だったのは全体の1/3程度で残る300名以上の被害者はバラバラだったり炭化してたり、人の中に人がめり込んでたりと凄惨を極め、身元確認が非常に困難だったそうな。これは事故当時群馬県警で身元確認班長を務めた刑事官による壮絶な現場ルポ。

著者が元警察官という事もあり遺族の心情を重んじてデリケートな文体で書かれているものの、地獄絵図の様な現場の状況がひしひしと伝わってくる。猛暑の8月にほとんど冷房が効かない体育館の窓という窓を暗幕で覆い(写真週刊誌の盗撮を防ぐ為)、時には遺族に罵倒されながら数百体の遺体と不眠不休で向かい合ったというんだから現場関係者の心労たるや大変だったと思う。もう、あまりに凄過ぎて無責任な感想は書けない。

ただ、一つ書かせていただくと犠牲者520名中20数名いたという外国人犠牲者の遺族の反応が非常に興味深かった。必死の検屍の末にようやく身元が確認され遺族へ連絡し、遺体引き渡しの話をするともう身内は天へ召されたので遺体の処理はお任せする。事故現場へ埋めていただいても荼毘に付していただいてもいいという返答だったらしい。日本人なら歯1本でも持ち帰って供養したいと思うのが普通だろうし、その為に検屍官が奮闘する訳だけど、外国人は遺体にさほど執着しないのね。

まあ、宗派によって違うとは思うけど、そうやって割り切る事が出来るならその方が合理的なのかも知れない。遺体の空輸ってもの凄く金かかるらしいし。

2015年9月 6日 (日)

生存者 アンデス山中の70日

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はい、これも読了。ついでに2008年公開のドキュメンタリー映画アライブ生還者もレンタルして観たので先月末から今月にかけてウルグアイ空軍機571便に関する書籍2冊、劇映画1本、ドキュメンタリー映画2本(生きてこその映像特典を含めれば3本)に触れ、もはや43年遅れのアンデス博士と化す。分からない事があったら俺に聞いてよって感じ。

ちなみに先月読んだ彼らは人肉で生きのびたはタイトルこそ生存者よりも過激でキワモノっぽいけど人肉食に関する記述は本書よりソフトタッチ。こちらは彼ら~じゃほとんど触れられてない排泄物処理の問題や人肉の喰い方に関する事も克明に書かれてて非常にハードな印象。ただ、描写が極めてクールなのと、生存者の置かれた状況があまりにも絶望的なので是非を問う余裕を読者に与えず、気持ち悪いとも思えない。少なくとも俺はそう感じたけど、こういうの苦手な人はダメだったりするかも。

この本にも書いてある通りウルグアイ空軍機571便遭難事故に関しては人肉食の部分ばかりがセンセーショナルに取り上げられ、全世界で関連書籍の激しい出版合戦が繰り広げられたから俗悪な出版物も多いらしい。でも本書や前記の彼ら~は細かい部分で相違点が見受けられるものの大筋では完全に一致してて、いずれも史実を正確に伝えた良書と言って差し支えなさそう。

この事件の全貌を手っ取り早く知りたいならアライブ生還者を観るのが一番早い。詳細を知りたければ本書を読むのが吉。極限状態で生きる人間の執念や力強さが描かれてるので人生の糧と成り得ますぞ。

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