2023年11月 6日 (月)

料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?

表題のリュウジさん著書を読み進めてるけど面白いなぁ。それだけじゃなく凄え勉強になる。俺も食の好き嫌いは多いから化調否定派諸氏にこれ読んで味の素好きになってねとか言う気ないけど、基礎知識なしに先入観で毛嫌いしてる人は読んだ方が良いかもとだけ言っておく。

記述によれば化学調味料という俗称がうまみ調味料へ移行したのは1985年とのこと。化調と言えば切っても切り離せないのが美味しんぼの化調ディスりだけど、ちょっと気になって連載開始時期をwikiで調べたら1983年。マンガの悪影響で化調がイメージダウンした時期と見事に重なる。ただ当時は自然食ブームとかもあったから、世間的イメージが低下してるところへ美味しんぼが追い打ちをかけたってのが実情かも。

しかしながら、その遥か以前に化調をディスった伝説的グルメマンガがある。

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包丁人味平。これは最終章となったラーメン祭りの1ページで連載時期は1976年頃か。俺が読んだのは美味しんぼ登場の少し前だったと思うけど、このエピソードに触れて化調にネガティヴなイメージを植え付けられた直後、山岡さんや海原雄山から散々悪口を聞かされ徹底的に感化されて化調の類いを避けるようになった。とは言え当時も今もラーメンが大好物でコンビニおにぎりとか好んで食うし、言わずもがな市販されてる食品の大半に化調が含まれてるから避けても意味ねえと思うに至り偏見は消えていった。リュウジさんも書いてるけど味の素を徹底的に批判してる人がほんだしは愛用してるとか滑稽でしかない訳で。

それでも食卓に化調を置かない時期は続き、久々に使ったのが2014年3月。結構最近だな。この頃から積極的に自炊を始め、どうにもこうにも上手くいかなかったので藁をも掴む心境で使い始め今に至る。それでも味の素じゃなくトップバリュのうまみ調味料を買ったのは最後の抵抗だったのかな。

で、先の記述通りガキの頃はそんなに好きじゃなかったんだけどその理由もリュウジさんの著書に触れて明確になった。要は入れ過ぎてたんよ。極端な話、ラーメンに味の素を大さじ一杯入れたら食えたもんじゃなくなるからね。砂糖や塩をアホみたいに振りかけたら何でも不味くなるのと一緒。

でも適量加えると俺の下手クソな料理がまともに食える代物へ変貌する。正に魔法の粉。嫌いなら仕方ないけど俺は嫌う理由がない。むしろ救いの神と崇め奉り愛用してる。俺の化調観はそんな感じか。

んじゃ続きを読む事に。読みやすいから夕方には読了だな。

2021年5月 5日 (水)

ズ連休は読書三昧

例年通りだけど世間的な連休が終わる明日から俺の連休がスタート。まあ、三連休なので大型ってレベルじゃない。

とは言え遠出は出来ねえ、外食しても酒は出ねえ、そもそも断酒中だから酒飲めねえ、だったら気分だけでもと鳥貴族でノンアル飲みつつ焼き鳥食おうにも都内全店臨休、せめて自宅で食いたい物を食いたいが歯が痛いから食い物は限定されるしウェイト落とさなきゃだから好き勝手に飲み食い出来ねえ、更に馬場のスポーツクラブも営業自粛中で筋トレ出来ねえ。まったく面白くない連休だぜ。

未見の録画BDは見尽くしたから適当に再見大会をとも思ったが、未読本が放置されてる事を思い出したので連休は読書三昧と洒落込む事に。その未読本が何かと言えば、まあこんな調子だったり。

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関連記事のページ数はそれなりだけどほぼほぼ写真集なのでテキストのボリュームはせいぜい文庫本4-50ページ相当か。これじゃ4冊合わせても1日で読み終わってしまうな。

これ以外にベビメタ特集掲載のヘドバンVol.24とPMC Vol.15もここ数日で読了したのと、昨日はこんな本を読み終えた。

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刊行時、少しだけ話題になったロックンロール・バビロン。帯にもある通りロックスターのゴシップ満載で真偽の程は定かじゃない記述が多い。ただ、後に伝記映画とかで描かれたエピソードも結構含まれてるので全部大ウソって事はない。

誤植や直訳過ぎて文法のおかしい箇所が多く、とても名著とは思えず。むしろ見所は不慮の事故で亡くなったアーティストの変わり果てた姿や、奇行に走るスーパースターたちを赤裸々に捉えたショッキングな掲載写真か。写真週刊誌全盛期に刊行された本だから存在価値はフォーカス・フライデーと似たりよったり。正直、暇潰しにはいいやね程度の印象。

2019年7月 4日 (木)

an・anを買う

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生まれて初めてan・an買ってきました。別に愛される女のSEX特集に興味があった訳じゃなく

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これですよ。Perfumeは連載も務めてるけど同時にベビメタのインタビュー記事が掲載されてる。ついでにBiSHの新譜レビューまで載ってて買う意義ありあり。

肝心の記事はまだ読んでおらずBTSのグラビアに目を通したのみ。みんないい男だけど顔のタイプが全員同じなので見分け付かないや。顔が命の芸能人だから整形に偏見はないものの、こう無個性だとちょっと、ね。

以前、男たちの挽歌リメイク版を観た時も主要キャラ4人の顔がみんな同じにしか見えなくて、オリジナルとは比較にならないなあと思った事を思い出す。

2018年9月29日 (土)

B級グルメ本2冊

 

webを徘徊してて検索履歴を参考にお薦め商品を表示する広告に乗せられて買ってしまったB級グルメ本。あれ、無駄遣いが増えるから止めてくれないかな~という思いと、いずれも存在すら知らなかった本だから教えてくれて有り難いという思いが半々だな。

 

熟読はしてないけどペヤングの方は様々なトッピング例が写真付きで紹介されてるだけ。ただ、それが160種も掲載されてて試してみたい例も沢山あったのでまあまあ楽しめる。

 

どん二郎の方はそれのどん兵衛バージョンかと思いきやどん兵衛ネタは最初の10数ページだけで、後は様々なカップ麺やスナック菓子を使ったアレンジ料理が写真付きで沢山紹介されてる。こっちの方がレシピ然としてて参考になるし面白い。

 

あと一冊薦められた本があったもののユーザーレビューが最悪だったので買わず。それが何だったかは忘れちゃったな。まあこの2冊だけでお腹いっぱいだから別にいいや。

2017年8月11日 (金)

沈まぬ太陽

白い巨塔全5巻読了後に読み始めたのが先月中旬。1日平均100ページのペースで半月以上かけて昨日読み終えた。何しろ約2300ページの超長編だから時間がかかるのは仕方ない。で、今は昨年WOWOWで放映された全20話のドラマを鑑賞中。今12話を観終えた所だから結構なハイペース。小説と違ってサクサク先へ進むのが気持ち良かったり物足りなかったり。

しかし、別に狙った訳でもないのに明日が8.12とは何か運命的な物を感じる。これを機に以前から一度お参りしたいと思いつつ、観光気分で出向く場所ではないと自制してきた御巣鷹山の昇魂之碑へ近々お参りに行こうかと思ったり。今の時期はタイムリー過ぎるので、出向くとしても秋口になるだろうけど。

この小説、実話に基づいて書かれてるとは言えノンフィクションじゃないから全て鵜呑みにするのは危険。作中にもある通り言い回し一つで善は悪になり、悪も善になるので。

だからこれを読んだだけで日航をブラック企業と決めつけるのは短絡的なれど、主人公・恩地元のモデルとなった小倉寛太郎さんはホントに10年間、僻地へ飛ばされる不当人事を受けたらしいから少なくとも昔の日航は超ブラック企業だったんだろうな~と。

それにしても白い巨塔然り、山崎豊子って人は巨大組織の闇や権力者との癒着を生々しく描く能力に長けてる。しかも、こういう事って多かれ少なかれ企業の大小に関わらず何処でも展開されてるんだろうなと思わせる妙な説得力があったり。

俺なんか組織で上手く立ち回る能力が皆無に等しいから出世しないけど面倒な事にも巻き込まれない。その方が気楽でいいやと思ったりしてるけど、本作や白い巨塔にも派閥争いや大物の裏取引に巻き込まれる哀れな小者が登場するし、願わくは俺がそういう立場に置かれないよう祈るのみ。まあ、うちの職場は浪速大学付属病院や国民航空ほどドロドロしてないから大丈夫だと思うけど。

ドラマについてもちょっと書くと、時間的制約で端折れられる箇所が多いのは若干気になるものの原作に忠実な良作ではある。難を言えば国航便離着陸のCGがあまりにも稚拙な事だけど、これって日航機の記録映像が使えない(協力を得られない)事を逆手に取ったあからさまな狙いと思えなくもない。考え過ぎかな?

キャスティングについては概ね文句なし。ただ堂本取締役って爬虫類顔をイメージしてたから、國村隼さんもいいんだけど俺的には遠藤憲一さんとか、ちょっと老けさせた堤真一さん辺りが適役な気もする。個人的な趣味の問題なので作品価値とは別の問題だけどね。

2016年7月15日 (金)

桐島、部活やめるってよ/朝井リョウ

今更ながら原作読了。こちらも幕が上がる同様、優れた作品ではあるけどそれ以上に映画化の脚色が如何に見事かを再認識させられたりして。

実際に読んでいくと間違いなくあの映画の原作でありつつも、印象的だったあの人間関係やあのシーンが全然出てこない。映画版のシナリオって半分以上が創作なんだな。

そう考えると脚色ってレゴブロックだよなあ、と。完成形を一度バラバラに崩し、同じパーツで別の形に再構築する。勿論、題材によりけりで可能だったり不可能だったりするとは思うけど、これに関しては組み立て直しの作業が素晴らしいので原作も映画も別物として堪能出来る。

だからこそ原作物でありがちな小説の方が良かった的ネガティヴ評価があまり見受けられないのかも。そう思ってる人も沢山居るとは思うけどね。

2016年3月20日 (日)

無限の本棚 手放す時代の蒐集論/とみさわ昭仁

はい、一気読みさせていただきました。昨日Amazonから届いたのでもう発売されてるのかと思ったら、本来のリリース日は週明けなんですね。

初めてとみさわさんにお会いしたのは確か1997年の夏頃だから20年近く前になるのか。それだけ長い付き合いになる旧知のライターさんをブログで絶賛するのも違うかな~と思いつつ、コレクター仲間の一人として著書の売り上げには貢献したい・・という事で俺なりの方法論で書き進めていこうかと。

あれはとみさわさんと知り合って1年経つか経たないかの頃、何かの用事で当時立川にあった事務所へ一度お邪魔した事がある(何の用かは完全に忘れた)。その後、一杯やろうという事になり飲み屋へ行き、そこで後に出版されるとみさわさんの著書底抜け!大リーグカードの世界のベースとなる一風変わったMLBカードコレクションを見せていただく。

野球カードのコレクションと言えばナンバリングされたカード全種を揃えるコンプリート狙い、或いは好きな球団や選手のカードだけを集めるスタイルが大道・・なんだけど、とみさわさんのコレクションは全く異質で、バットが折れた瞬間を捉えたカードばかり揃えたり、打球を掴む為にフェンス際でジャンプする野手を捉えたカードばかり揃えたり、とにかく着眼点が非凡。

打者がバットをへし折る瞬間を捉えたカードは迫力あるしカッコいい。それ1枚だけならカッコいい野球カードでしかないんだけど、同じシチュエーションの異なるカードを複数並べた瞬間、全く新しい世界が生まれる。それを初めて体感した瞬間だった。だからあの日の事は今も鮮明に覚えてたりする。

とみさわさんのこの蒐集スタイルは今も健在で、例えば人喰い映画祭のグリズリー映画パチモン4連発。あれには奢り一切抜きで爆笑させられた。単純に熊が絵柄のDVDパッケージが見開きで並んでるだけなのにそれが妙に面白い。

近年のネタだと半顔コレクションですか。こちらで俺の笑いのツボを最大限に刺激したのは新幹線でしたね。

何にせよ、とみさわさんは俺にとってコレクターとしての先駆者であり、かなりの部分でインスパイアされてる。考え方の部分で共通項も多く、例えばチェックリストを重んじる事やアイテム自体に執着しない事。飽きっぽい所も同じかな。だから本書に触れた時は俺の言いたい事を代弁してくれてる!と感じた部分もあったりして。

収集癖を古生物学者の化石発掘に例える箇所とか正に目から鱗。数年前、1970年代に月刊少年チャンピオンで一時期連載された劇画ロードショーをリスト化した事があったけど、これなんか完全に過去の遺物を拾い集めて復元する事で悦に入る行為そのものだし。

俺は熱心な読書家じゃなく、今までに出版されたコレクター論の全てを読破してないから断言出来ないけど、恐らくこの本は既出のコレクター論と全く切り口の異なる、新たな蒐集観を世に提示する本だと確信してる。収集癖がある人にもない人にもご一読いただきたく。そして物を集めないコレクターという矛盾した言葉が何を意味するのか、そこにどんな魅力と愉しみが秘められているのかを知って欲しい。

ちなみに俺自身はその境地へ辿り着こうともがいてる最中。俺もまだまだコレクターとしては青二才か・・

2016年3月 7日 (月)

幕が上がる 銀河鉄道の夜 読了

・・と言うわけで軽く感想なんぞを。

平田オリザ氏の原作も良かったな。映画以上にヒロインの心情がひしひし伝わってくる。ただ随分前に同じ事を書いたけど、それって映像と活字の特性が異なるせいもある。ストーリー上、何らかの事件が起きたとき登場人物が何を思ったか映像で表現しようとした場合、与えられる時間はせいぜい数秒。でも小説なら数10ページに渡り独白を展開させる事も可能。だから心理描写だけを考えた場合、小説の方が断然有利なのね。これはまあ仕方ない。

むしろ俺的な収穫は喜安浩平氏の脚色が如何に優れているかを実感出来た事。この原作に忠実な映像化を目指した場合、どう考えても4時間近い長尺になる。だから大筋はそのままに原作を一度解体し、削るべき箇所は削り膨らませるべき箇所は膨らませる作業が必要になるんだけど、その仕上がりが絶妙で平伏すレベル。

例えば映画版で印象的な駅のシーンや、終盤の高橋部長の決意表明のシーンは原作にない。逆に、原作ではちょいちょい描かれる恋愛的要素が全て排除され、登場人物たちが演劇へ打ち込む姿にのみスポットを当ててる。やはり桐島、部活やめるってよで脚本賞を総ナメにした才能は伊達じゃない。こうなると桐島~の原作も確認したくなる。

で、銀河鉄道の夜。俺は先入観で普通の児童小説なのかなと思ってたんだけど、つげ義春のマンガ並にシュールな作品なのね。時系列的にはつげ氏が宮沢賢治をリスペクトした可能性も否定出来ないけど。

何しろ言葉選びが独特で、悪く言えば支離滅裂・・なんだけど、それが妙な魅力を醸し出す不思議な作品。これを機に宮沢文学を掘り下げようとまでは思わなかったけど素直に面白いと感じた。

で、そういう内容だからこそ受け手が様々な解釈を出来る作品でもあるんだろうね。杉井ギサブロー監督の傑作アニメと平田オリザ氏の戯曲では解釈が全く異なるのに、どっちも魅力的。そして保留してた幕が上がるブルーレイ特典ディスクの劇中劇版銀河鉄道~を観る。こちらも感動的で凄く良かったけど、何より驚いたのは構成の巧妙さ。

観る前は普通に舞台劇を全編収録した物なのかなと思ってたら全然違って、舞台シーンや稽古シーンの未使用カットがコラージュされて一編の舞台劇が完結する構成になってる。これは特典じゃなく単体で商品化出来るレベルの作品だと素直に思ったりして。

しかし書評のつもりが最後は映画レビューになっちゃった。失礼・・

2015年12月26日 (土)

高橋みなみ リーダー論

思ってた以上に良い事が書いてある本だったな。指原本はすぐ手放しちゃったけど、これは暫く持ってようかと思ったりして。

別に知り合いじゃないから、たかみなって人が数百人に上るアイドルグループのまとめ役を本当に勤めてきたかどうかは分からない。ただ、本当だったら凄いと思うし、仮に作られた偶像だとしても所謂たかみな像はカッコいい。で、この本は俺がカッコいいと思うたかみな像そのものの発言で構成されてる。

読み進めていくと、俺が今までに参加した事のある各種セミナーとの共通点が多い事に驚く。これも実情が分からないから何とも言えないけど、本当にたかみな自身の発言だとしたら間違いなく様々なセミナーや各種文献で学んだ事を実践してる。

この歳になると疑り深くなり、AKBの総監督とか言っても結局は与えられた役回りを演じてるだけじゃないの?と勘ぐったりもする。ただ、シナリオがあろうがなかろうが総選挙のスピーチは確実に本人が務めてるし、この本にも採録されてる今年のスピーチは本当に見事だったので、俺としては本物だと信じたい。

話をリーダー論に戻すけど、たかみな本人の発言か否かはさておき書いてある内容は非常に良質で、リーダーシップを学びたい人には良い参考書となり得る。自己啓発にも有効。すぐ読み終わるし価格も良心的なので、興味を持った貴兄には一読されたし。

2015年12月23日 (水)

本二冊

今日は休みだから地元のイオンシネマで007スペクターでも観ようかと思ったものの祝日という事で結構な人手。チケットコーナーの行列を見たら並ぶのイヤになってしまい、買い物だけして帰宅。

で、シネコンの斜向かいにあるオリオン書房で本を二冊購入。

スター・ウォーズ学はとみさわさんのつぶやきに感化されて読みたくなった。エピソード4-6ならそこそこ覚えてるけど1-3は去年再見したにも関わらずうろ覚えだし、新作観る前に復習しとくかと思って。

たかみなのリーダー論は完全に衝動買い。個人的にたかみなは応援してるし、指原本も部分的にはためになったからこっちも何か得る物あるかな~と。ちなみに指原本は既にBookOffへ持ち込んじゃって手元に残ってない。これも多分読んだらすぐBookOff逝き。

取り敢えずはスター・ウォーズ学から読み始めますか。

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